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｢10年目の景色は、ちゃんと見たい｣
そうAから聞いたとき、俺は何も言えなかった。
家庭の事情で顔を隠し、10年間活動してきたA。
大学を卒業してもなお、昔のトラウマ―――初めてのコンサートのトラウマから
抜け出せず、今ではすっかり定着したお面での活動を続けていた。
今思えば、こいつの両親はそこまで見越して、お面での活動を条件にしたのか。
…すげえな、恐怖だな。
｢いいんじゃない？タイミング的にも！
ねえ、リーダー？｣
｢うん、Aがそうしたいならいいんじゃないかな｣
｢色々一緒にできる事が増えるしね、俺も賛成｣
相葉くん、大野さん、松潤と賛同していく中で
｢……俺は、反対だよ。」
そういって反対の意見を出したのは、
意外なことに、ニノだった。
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作者名：ライズ | 作成日時：2019年8月7日 15時
