２４.決心 ページ25
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「あ、俺、加藤成亮。
手越とは高校２年間おなじクラスなんだ。」
『そうなんですか！』
「うん。
でね、本題だけど」
『はい』
「手越ね、ああ見えて、女の子にあんまり興味ないの。
自分からも話しかけないし。」
『えっ！そうなんですか？』
モテるのに……
クラスではみんなと仲良く話してるイメージがあったからすごく意外。
「そう。モテるのにね。」
そう言う加藤先輩も整った顔立ちとスタイルのよさでモテるだろうけど。
「だからね、手越から君の名前を聞いたときは正直びっくりしたよ。
それにすげー楽しそうに話すもん。
珍しいなって。」
『そう……なんだ。』
手越先輩、私の話、してくれてるんだ……
嬉しい。
「でも優しいから、話しかけられたらちゃんと答えてるけどね。」
『ですよね！』
「うん、でもね、
他の女子と話すときと、君と話すときは全然違うよ」
『え、何がですか??』
「表情とか声とか。
君といる時の方が１００倍優しい。」
『……』
加藤先輩は、何が言いたいんだろう。
「だからさ、自信もって？？？」
『え？？』
「好きなんでしょ、手越のこと。」
『え！！！？？？』
私が？手越先輩を？？
好き！？？？？
「……わかりやすすぎ笑」
『えっ……』
「手越と話してると嬉しくなったり、ドキドキしたりするでしょ？」
『……はいっ』
「それ、恋だよ。」
『こい……』
「早く認めなって、二人とも」
二人とも？？
「で、今日は何の日……??」
『手越先輩の、誕生日ですっ』
「うん。プレゼント、あるんでしょ？？」
『はい。』
「渡しなよ？？
せっかく頑張って買ったんでしょ？」
『うぅ……
でも……』
好きだって気づいてしまったからこそ、緊張して渡しづらい。
「帰りも手越と帰るんでしょ。
だったらそのときがチャンスだよ。
朝みたいに周りに人がいるなんてこと滅多にないし。」
『ですよね……』
「まぁ、頑張りなよ。
手越も貰うの待ってるだろうし。」
『私からですか？？』
「当たり前じゃん。
君意外に誰がいるの。」
『……』
「じゃ、チャイム鳴るから。
俺はこれで。」
そう言って教室の方に歩きだした。
『あっ、
ありがとうございました！！！』
すると加藤先輩は振り返って、ガッツポーズをくれた。
『……よし！！』
勝負は帰り。
それまで気持ちを整えよう。
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