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ネテロはジャポンの文化が好きだ。奥ゆかしく質素であることを良しとし、人と人との繋がりを礼儀作法に見出し、“間”を大切にするジャポン特有の文化が好きだ。
だから、ハンター協会にある自室は和室仕立てだし、協会の印が入った飛行船には、必ず一室は和室がある。
畳を貼り掛け軸をかけて、ちゃぶ台を据え、灯りを原始的に火で求める。炎は常に形を変えて揺らめく。
い草の香りがする部屋に、一人の少女が入ってきた。
「久しぶりです、ネテロさん」
「うむ。宝は見つけたかね？」
「見つけたから来ました」
負けん気が強い僅か十二歳の少女は、その印象を裏切るようにきちんと敬語を使う。目上の人間にどう接したらよいか、きちんと教育されているらしい。
和室の作法も心得ているとみえて、きちんと畳に上がる前に靴を脱いだ。
鈍器を振るのを躊躇わない。反面、取るべき態度、礼節を弁えている。
成長した少女は、ちゃぶ台のど真ん中にでんと何かを置いた。
ゴムボールだった。
「お主は、これを宝と言うのかね？」
Aが遊戯室で見つけたこのボールは、新品だが所詮は安物で、少し遊べば破れたり塗装が剥がれたりしそうである。
こんなものを宝と呼ぶのか。ネテロの値踏みするような眇めた目に対し、Aはふんと尊大にも思える調子で鼻を鳴らした。
「『教えない』じゃなくて『言わない』。教えるって言ったら宝物が
「……ほう？」
意味ありげな言葉回しは、最終試験を通達したネテロの言い分を抜き出したものだった。
「船の中にあるんでしょう？わたしが宝物だと思うものを、ネテロさんに持ってくるんでしょう？それがわたしの宝物。それがだめなら、わたしのこの身が宝物」
「つまり、何が言いたいのかな」
「
にこり、とそんな擬音が似合う、ハンターと言うよりかは令嬢のような、麗しくも強かな微笑み。
──全く、予想以上に成長したものだ。たかが六年、されど六年。子供にとっては長い歳月だが、これほどまでの進化が見られるとは。
分からないことは人に聞くしか手段を知らなかった少女は、歳月を経て立派に思考能力を育んだ。
人生まだまだ捨てたものではない。年甲斐もない胸のときめきを表情にそのまま表しながら、ネテロは「座りなさい」と自身の正面を指した。
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ハナミズキ - キルアが出てこなかった。。。。。 (4月4日 21時) (
レス) @page24 id: 9174215e87 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - あけましておめでとうございます！ (1月10日 17時) (レス) @page24 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - 続きはもう無いのですね... (2023年4月19日 12時) (レス) @page24 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
レイカ(プロフ) - 続きは書かないのでしょうか？ (2020年4月13日 2時) (レス) id: 2f295bf970 (このIDを非表示/違反報告)
無題 - そうだったんですか…。残念ですけど、今まで楽しく面白い作品をありがとうございました！！貴方の作品、大大大好きでした。くらげ様の新しい作品、とても楽しみにしています。本当にありがとうございました！！ (2019年5月11日 6時) (レス) id: 9aad1e7bf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらげ | 作成日時：2018年10月13日 20時
