【死柄木弔】Plus Ultra (ページ6)

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『あー暇やなー』

バーの背の高い椅子に腰掛け、テーブルに肘をつきながら並べられているグラスの数を数える。……案外多いな。

昨日の夜はオールマイトのこと考えてあんま寝れなかったなー。イライラして。

『何か面白いことはないだろうか』

荼毘「お前、昨日ヒーロー殺したんだろ。テレビ出てんじゃねぇの？」

昨晩いなかった荼毘はいつも通り奥のソファーに腰かけくつろいでいる。いつも思う。お前その継ぎ接ぎ痛くないの？

『あ、せやった』

リモコンを手にとってスイッチを入れる。パッと映されるたのは丁度ニュース番組だった。

「_______…、

以上、ニュース速報でした」

『今んとこ出てないね。まぁ個性使ってぐっしゃあだったから、あれが人の血なんてわかる人いないかも』

死柄木「あ？お前昨日は個性使ったのか？」

『おう』

トガ「次は！？ねぇAちゃん！次は誰を殺すんですか！？私、早くAちゃんが真っ赤になってるの見たいなぁっ！」

『残念だけど、私が真っ赤になって帰ってくるのは大分後かなぁ』

トガ「ええー」

ｼｭﾝとした表情を見せるトガちゃん、鬼かわ。

『ちと散歩してくるわ』

死柄木「俺も行く」

『は？何でだよ』

死柄木「お前危なっかしいんだよ。敵連合の要が事故死されちゃ困る」

『あー純真無垢な殺意』

コイツのねっとりとした言い方だと余計腹立つわー。煽ってんのかこの野郎。ガ○ディーも助走をつけてぶん殴るレベルだわ。

『事故るわけねーだろ舐めとんのか。首落ちて死ね』

一気に吐き捨ててさっさとバーを出ていく。何やねんアイツ。セクハラして反応楽しみたいだけならつっかかってくんな。

・

黒霧「死柄木弔、素直になられたらどうです？」

死柄木「は？」

トガ「弔くん絶対Aちゃんのこと好きだよねぇ！？ねぇ！？」

荼毘「うるせーな。そうなんじゃねぇの？」

死柄木「聞こえてるよ。んなわけねーだろ」

あーイライラする。

ガリガリと首をかき、俺はスツールから立ち上がった。