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11□想いが弾ける刹那に ページ26

教室内に日差しが降り注ぐお昼過ぎの授業

寒くはなってきたけど日があるせいかまだ暖かい気温と
お昼を食べた後の満腹感、なにより子守唄に聞こえる先生の授業に
だんだんと頭が動かなくなってくる。

あー、やばい。眠い。

一生懸命目を見開くけど、まぶたは言うことを聞いてくれない。
窓際一番後ろの席。なんで俺はこの席なんだ。

ちょっと前までは真ん中最前列から抜け出せてラッキーなんて思ってたけど
これじゃあ生き地獄みたいなもんじゃん。

欠伸をしそうなのを必死に堪えてれば、隣から笑う声が聞こえた。






「…なんだよ」

「いや。眠そうだなーって思って」






周りに聞こえないようにくすくす笑うA
俺がこの席が嬉しい理由はもう一つあって
こいつが隣の席だからだ。

1年、2年、3年と連続して同じクラス
1年の頃からまあまあ話す間柄で、
大人しいけど、周りに常に誰かいるようなそんな存在
こいつの笑顔は、周りを幸せにする気がする

そんなAに想いを寄せるのはもう3年目
ぶっちゃけ一目惚れだったけど。

少し長めのスカートとか、さらさらな黒髪とか
勉強が得意ないわゆる優等生タイプ

バレーばっかな俺とは全く違うタイプだけど
好きなアーティストが一緒だったり、気が合うところもあって
何より喋ってて落ち着くようなそんな感じ。

はにかむと出るえくぼとか、少し目が細くなるところとか
色んな表情全てにドキドキしてしまう。

1番の親友にだけそれを打ち明けたら
西田が好きになるなんて意外だ、なんて言われたけど。
恋っていうのは盲目らしくて、一度好きになってしまうとその気持ちだけが溢れる。



眠たくなるような授業を終えて、束の間の休み時間思わず机に突っ伏した。
眠たい。後1時間授業なんて考えると投げ出したくなりそう。

パッと隣を見れば、彼女の姿はなくて少し寂しくなる。
教室内にはいないみたいで、キョロキョロしてれば友達が声をかけてきた






「何探してんの?」

「…何でもない」

「それよっかさ、聞いてくれよ西田」

「なに?」

「俺、Aのこと好きになったかも」

「は?」









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noranekosan(プロフ) - リリさん» リリさんはじめまして。ありがとうございます!私もリリさんのお話読ませて頂いてたので嬉しいです。゚(っ゚´ω` ゚c)゚。今後も頑張って書いていくので、是非とも見ていってください!! (2019年11月12日 22時) (レス) id: e3a91e1b0b (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく読ませていただいています。のらねこさん(とお呼びしていいのでしょうか?)の書かれるお話どれも素敵なので、これからも楽しみにしています(*´˘`*) (2019年11月12日 16時) (レス) id: 3f90fe2b5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:as | 作成日時:2019年11月2日 2時

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