8□恋、始めました2 ページ17
祐希は関田さんに呼ばれて行ってしまった
2人きりになって、少し無言の空気が流れる。
ああ、なんか気まずい…何か話さなきゃ
そんな時に言葉を切り出したのは柳田さんで。
「Aさんって、祐希の幼なじみなんだっけ?」
「そうですよ。中学高校までは一緒で大学は別でしたけど」
「そうなんだ。じゃあ、ほとんど一緒にいるんだね」
「まあ、そうですね。腐れ縁みたいなものですよ、こうなると」
視線の先の祐希は関田さんと楽しそうに話してる。
ふと視線を感じて振り向けば、
柳田さんがじっと私を見つめてた。
「祐希のこと、恋愛感情で見たことはないの?」
「え?」
「いや、何となく気になっただけ」
ごめん、なんか変なこと聞いた。そう言って苦笑いする柳田さん。
なんかこうやってちゃんと話すのは初めてかもしれない。
「祐希のことそんな風に思ったことはないですけど、まあ、いなきゃいないでちょっと違和感はありますけどね」
「違和感?」
「ちっちゃい頃からずっと一緒だから、いないと何か物足りない気はします」
「…そうなんだ」
そう答える柳田さんは何故か少し眉を下げてて。
「…なんか私変なこと言いました?」
「いや、なんか羨ましいなって」
「へ?」
「ほら、ちゃんと祐希のことわかってるなっていうか。互いに信頼してるというか。…この間、祐希があいつが笑ってないと、なんか違和感感じるんですよねって言ってたから」
同じこと言う間柄で羨ましい。そう言って笑う柳田さん。
祐希がそんなこと思ってたのは知らなかった。
だから、そう柳田さんは言葉を続ける。
「俺も、Aさんにとってそう思ってもらえる関係になれたらいいなって、そう思っただけ」
「えっ」
思ってもない言葉が出てきて目を見開く私に柳田さんは、ダメ?って首を傾げる。
柳田さんって、意外にもストレートに言葉を言ってくるんだなっていう驚きと
首を傾げる姿はなんだか可愛らしくて。
ドキドキ、なんて心臓が高鳴る音が身体中に響いて、何だか懐かしい気分になった。
恋始めました。
もう恋なんてできないと思っていたけれど、
君はそれを覆すほどの魅力に満ちていた。
title.永遠少年症候群
祐希くんお相手みたいな流れになってしまった。
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noranekosan(プロフ) - リリさん» リリさんはじめまして。ありがとうございます!私もリリさんのお話読ませて頂いてたので嬉しいです。゚(っ゚´ω` ゚c)゚。今後も頑張って書いていくので、是非とも見ていってください!! (2019年11月12日 22時) (レス) id: e3a91e1b0b (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく読ませていただいています。のらねこさん(とお呼びしていいのでしょうか?)の書かれるお話どれも素敵なので、これからも楽しみにしています(*´˘`*) (2019年11月12日 16時) (レス) id: 3f90fe2b5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:as | 作成日時:2019年11月2日 2時