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14□恋始めました ページ14

祐希くんなら大丈夫だって、
きっと祐希くんの方に振り向いてくれるよ、

そう同じ部活の仲間であるAに応援し続けられて早半年。
今日も想い人であるマネージャーの彼女からドリンクを受けとった。




「ありがとうございます」

「石川くん調子良さそうだね」

「本当ですか?」

「うん。頑張ってね」






そう言って俺から離れていくマネージャー。
今日も笑顔が可愛いなぁ、とか思わず視線で追ってしまう。
先輩で、頼りになって、可愛らしくて。

それと入れ替わりでAがこっちの方にきた。





「祐希くん、嬉しそう」

「調子良いねって言われた」

「良かったじゃん。先輩に褒められて」




そう言って笑ってくれる彼女は、
自信がない俺に、祐希くんなら大丈夫でしょ
なんていつも背中を押してくれるいい奴。




「お前は相変わらず好きな奴いないの?」

「んー。そうだね。いまはバレーの方が大事かな」




世界に行きたいんだ、なんて笑顔で話す彼女
エースを背負ってる彼女はもう先を見据えてる。
同じエース対角としてはちょっと焦りも感じるけど
マネージャーが応援してくれて、頑張れって言ってくれるだけで幸せなこの時間
もう少しそれを楽しみたい気もする。

その時だった。
A〜、なんか男が呼んでるけど。そう武智が声をかけてきた。
体育館の入り口を見ればそこには、知らない顔がいて。
…同級生ではなさそうだけども。

周りが一斉に囃し立て始めるから、
Aは慌てながらそっちに向かって走って行った。





「誰?」

「さあ。同級生じゃないし、先輩か後輩じゃない?」

「もしかしてAにも春が来たんじゃ、」

「え?」





ちらりと入り口に視線を戻せば、
照れ臭そうに話す男と、驚いた顔をするAがいて。
彼氏?いや、でも。さっきバレーの方が大事とかって言ってたし。
好きな人も居なさそうな感じだったし。

何故だか、全身が脈を打ってて背筋がすーっと冷えていく。
…なんで。

ただ、俺はその2人から目が離せなくて。
そのまま2人は視界から消えた。




「…祐希?」

「ちょっと見てくる」








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noranekosan(プロフ) - リリさん» リリさんはじめまして。ありがとうございます!私もリリさんのお話読ませて頂いてたので嬉しいです。゚(っ゚´ω` ゚c)゚。今後も頑張って書いていくので、是非とも見ていってください!! (2019年11月12日 22時) (レス) id: e3a91e1b0b (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく読ませていただいています。のらねこさん(とお呼びしていいのでしょうか?)の書かれるお話どれも素敵なので、これからも楽しみにしています(*´˘`*) (2019年11月12日 16時) (レス) id: 3f90fe2b5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:as | 作成日時:2019年11月2日 2時

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