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11□特別を望む心 ページ34

憧れの人が目の前にいる
そんな幸せを初めて迎えた日に、即座にその幸せは奪われた







「え?」

「だから、Aは関田くんの彼女だよ」

「え、いつから?」

「確か…去年だったかな」






そう言って笑う祐希さん
俺の恋は一瞬にして砕け散った
そりゃもうバラバラなんてもんではない、粉々だ







「俺、Aさんに憧れてたんですけど」

「そうなの?」

「だって、女子の中で一番可愛いじゃないっすか」

「…それだけかよ」






そう言って苦笑いする祐希さんに慌てて否定する
それだけじゃなくて!
Aさんの良いところをこれでもかってぐらい祐希さんに伝えてれば
お前ほんと見てるな〜なんて感心してくる。

…そういうことではないのに

とにかくショックだ
今日初めまして、そう彼女と挨拶したばかりなのに
もうすでに彼氏がいる、しかも関田さんだと。

そんなことを聞かされて、落ち込まないわけがないじゃんか






「……」

「Aのずっと片思いだったんだけど、ついに実ったって感じ」






俺ずっと応援してたしなー、靴紐を結び直しながら
そんなことを言う祐希さんの頭を失礼ながら殴りたいと思った。

祐希さんとAさんは中央大学の同級生で
そんは祐希さんたちの先輩なのが関田さん。
それはネットで調べて知ってるわけなんだけど。

だって、Aさんの好きなタイプ年下って言ってたし
嘘じゃん。俺めっちゃ舞い上がってたのに。







「…落ち込みすぎじゃない?」

「祐希さんが悪いと思います」

「なんでだよ」

「Aさんの恋のキューピットみたいな感じだからですよ。俺にとっては悪魔ですけど」









そう膨れる俺に、楽しそうに笑う祐希さん
……楽しんでるな、この人。人の失恋を。






「あ、ほら。噂をすれば」









11□特別を望む心2→←20□ほら、大勝利!3



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noranekosan(プロフ) - リリさん» リリさんはじめまして。ありがとうございます!私もリリさんのお話読ませて頂いてたので嬉しいです。゚(っ゚´ω` ゚c)゚。今後も頑張って書いていくので、是非とも見ていってください!! (2019年11月12日 22時) (レス) id: e3a91e1b0b (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく読ませていただいています。のらねこさん(とお呼びしていいのでしょうか?)の書かれるお話どれも素敵なので、これからも楽しみにしています(*´˘`*) (2019年11月12日 16時) (レス) id: 3f90fe2b5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:as | 作成日時:2019年11月2日 2時

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