検索窓
今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:63,828 hit

11□想いが弾ける刹那に3 ページ28

「…いるんだ」

「うん、いる」

「………」

「…西田くんは、いるの?」

「…まあ」

「…そう、なんだ」

「………」

「………」






そりゃいるよな、好きな人ぐらい
そう考える俺は少し冷静みたいだ。

……どんな奴なんだろう
同じくクラスなのか、それとも後輩とかなのか
Aに好きでいてもらえるなんて、なんて羨ましい奴なんだ。

同じ優等生タイプなのか、それとも意外とおちゃらけた奴なのか……




「…西田くんの好きな人って、どんな人?」

「お前だけど」

「え?」

「……え?」






なんか色々頭に考えてるうちに、思わずぽろっと飛び出した言葉
え、俺何言ってんの。ついに頭おかしくなった?
ギギギ、そう言わんばかりに恐る恐る彼女を見れば
目をパチクリさせてる彼女と目が合った。
…あ、終わった。俺の恋。

そのタイミングで、チャイムが次の始業を知らせる。






「ごめん、いまの聞かなかったことにして」

「授業始めるぞー」







良いタイミングで先生が入ってきて、前を向く
教科書をパラパラとめくるけど、先生の声なんか入ってこなくて
さっきの眠気なんかどっかに行ってしまった
ただ、横からの視線が気になって仕方がない。
切に願うのは、ちょっと時間を巻き戻したいだけ。

そんなこと思ってたら、1枚の紙がぽんっと俺の机に飛んできた
少し丸められた紙を広げれば、そこには綺麗な字が並んでて。
…誰のものなんて、聞かなくてもわかる。





“言い逃げなんてずるいよ”





ちらりと横を見れば彼女と目が合って、
返事を書こうか迷ったけど、
彼女からまた手紙が飛んでくる。





“私だって、西田くんのこと好きなのに”





その手紙にまた驚いて顔をあげれば、
少し恥ずかしそうにはにかむ彼女がいて。






「マジ?」

「…うん」





心臓がドキドキして、尚更授業なんて集中できなさそうで
ただわかりやすくガッツポーズする俺に彼女は笑ってて。
なんかもう単純だけど、めちゃくちゃ幸せだと思った。








想いが弾ける刹那に




西田、好きなタイプ聞いてくれた?

え?なんて?
Aは俺のだから手出すなよな
………嘘だろ。

14□鼓動をからめて→←11□想いが弾ける刹那に2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (65 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
254人がお気に入り
設定タグ:全日本男子バレー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

noranekosan(プロフ) - リリさん» リリさんはじめまして。ありがとうございます!私もリリさんのお話読ませて頂いてたので嬉しいです。゚(っ゚´ω` ゚c)゚。今後も頑張って書いていくので、是非とも見ていってください!! (2019年11月12日 22時) (レス) id: e3a91e1b0b (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく読ませていただいています。のらねこさん(とお呼びしていいのでしょうか?)の書かれるお話どれも素敵なので、これからも楽しみにしています(*´˘`*) (2019年11月12日 16時) (レス) id: 3f90fe2b5d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:as | 作成日時:2019年11月2日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。