【ヒロアカ】お前…地味男じゃなかったのかよ……（震） (ページ21)

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「すっげー！！USJかよ！！？」

「水難事故、土砂災害、家事……あらゆる災害を想定し僕がつくった演習場です。その名も」

宇宙服を身にまとった彼は少しため、

「USJ！」

高らかに言った。

可愛いすぎる………

ここはUSJ。といっても、あのUSJではない。ヒーローを育成するため建設された、れっきとした教育施設だ。

『13号…抱き締めたい』

「それな」

上鳴にボソッと言うと、今まで笑顔ではしゃいでいた彼はスッと真顔になり同調してくれた。

「スペースヒーロー13号だ！」

「私好きなの13号！」

俺の右隣にいる緑谷と麗日さんもピョンピョン跳ねてはしゃいでいる。

なんだお前ら可愛いかよ。もう全員可愛いよ……

「えー始める前にお小言を一つ二つ……三つ……」

増える…。

その時だった。

『……！！』

俺は先ほどまでの浮き足立った気持ちを忘れた。

俺の身体を、何かとてつもなく悪いものが貫いた。

悪意の刃を首先に突き付けられている。

その嫌な予感は俺にそう錯覚させた。

こんな感覚は生まれて初めてだ。

「……君たちの力は人を傷つける為にあるのではない。」

『かみ、な……』

「……？死齊？」

堪らず俺は隣にいる上鳴に声をかけた。

声とも呼べない声だった。かすれていて、名前すらも満足に呼べない。

彼は怪訝そうに俺を見上げている。

「どうした？具合悪いか？」

「助けるためにあるのだと心得て帰ってください」

その名言とも言えるかっこいいセリフを言い終わると、13号に向けた歓声や拍手が辺りを包んだ。

それすらも耳障りでたまらない。

「そんじゃあまずは……」

と、相澤先生の声が不自然に途切れる。

『……………』

俺はその光景を見て言葉を失った。

『…き、さ………』

闇の中にいたのは。

「ひとかたまりになって動くな！！」

「何だアリャ！？また入試ん時みたいなもう始まってるパターン？」

「動くな！あれは」

「____ヴィランだ！！！！」

________「どこだよ…せっかくこんな大衆引き連れてきたのにさ…」

「オールマイト…平和の象徴…いないなんて…」

「子供を殺せば来るのかな？」

『…死柄木さん………』

口の中で転がした名前は誰にも聞こえない。

「死齊くん！！下がって！！」

麗日さんにグイッと腕を引っ張られた。

あぁ、普段なら女の子に手を引かれるなんて嬉しいはずなのにな。

回らない頭で俺はそう思った。