【ヒロアカ】お前…地味男じゃなかったのかよ……（震） (ページ19)

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『非常口飯田、委員長になった気分は？』

「やはり雄英高校ヒーロー科を代表し、同時にクラスをまとめねばならない役割だ。昨日のこともありやはり最高峰の教育機関の一クラスを任されたとなるとつくづく痛感」

『ありがとうもういいよ』

聞いた俺がバカだった。こうなることは分かっていたというのに。

『次、ヒーロー基礎学か』

窓の外を見れば、水色の絵の具をたっぷり溶かしこんだ水のように、綺麗な淡い空が広がっていた。

そのままボーッとしているとチャイムが鳴り、ガラッと教室の扉が開かれる。

いつも通り眠そうな目をしながら気だるげに教壇に立った相澤先生が口を開いた。

「今日のヒーロー基礎学だが、俺とオールマイト、そしてもう１人の3人体制で見ることになった」

俺は窓の外から相澤先生に視線を向ける。

もう１人？誰だろうか。個人的にはミッドナイト先生がいい。

……いや、俺だって男だし。普通に女の子とか好きだし。

「ハーイ！何するんですか！？」

「災害水難なんでもござれ。レスキュー訓練だ！！」

「水難なら私の独壇場。ケロケロ」

そうか、この子カエルだったな…

「おい、まだ途中」

相澤先生が騒ぐ皆を一括する。怖い。

「コスチュームは自由か。どうする死齊？俺は勿論着るけど」

切島がニヤッとしながら聞いてきた。

お前も勿論…と言いたげだ。

『勿論着るよ』

「だよな！」

彼はニカッと歯を見せながら陽気に笑った。

ｽﾊﾟｰﾝ！！

「話の途中っつってんだろうが」

「『すいません』」

頭叩かれた。いてぇ。

・

俺は黒いマウンテンパーカーを羽織りながら何となしに麗日さんの側に行った。

そして話しかけようとしたその時、俺は聞いてしまった。

「デクくん体操服だ。コスチュームは？」

デクくん…だと……？

は、え、ん？いつの間にそんなに仲良く？

意気揚々と歩を進める緑谷に、麗日さんが彼のことを"デクくん"と呼んだのを、俺は聞き逃さなかった。

『麗日さん、緑谷のことデクくんって…』

「そうなの！本当は爆豪くんにあんまりよくない意味で言われてたらしいんだけど、でも私は、頑張るって感じのデクだな！みたいな！」

『ほー』

俺はデクを肩をガシリと掴んだ。

「ひっ！？ししししし、死齊くん………！？」

『で、おちちゃったと』

「…」ﾌﾟｼｭｰ

あ、ショートした。顔真っ赤。

「？」

俺は不思議そうな顔をする麗日さんに「何でもないよ」と微笑んだ。