幼馴染みの特権【牛島若利】2 (ページ13)

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五色はビクッと震えながら俺を見ている
いや、確実に俺の方が小さいのにどうしてそんな震えてんの

「お、おい、A、頭痛かったと思うけど流石に暴力は、、、」

暴力???何言ってんだ

「お前、絶対にエースになれる!!」

「え?」

体育館が静止した
監督とコーチまでポカンと口を空いたまま俺達を見ていた

それでも俺は止まらず

「俺さ最初お前のこと只の声がでかい一年坊主だと思ってたのにさ、お前本当にすげえんだな!!
若利にはまだ遠いけど、1年とは思えねえよ!!
お前はエースになる!!
エースの守護神が言うんだ、お前はエースになれる!!」

久しぶりにこんなに興奮したかもしれない

だってびっくりしたんだもん、仕方ない

その後に白布が五色に握り拳を振り下ろそうとしたところで俺はやっと我に返った

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「A」

「でさ、五色がその時打ったボールが」

「A、その話は３回くらい聞いた」

若利は何やらむくれた表情で言ってきた
それに俺は焦りごめんな!!しつこかったなと謝った

若利はそれでも機嫌を直さなかった

「…Aは俺の中で一番のエースだ」

何を言い出すんだコイツ、
また、天然が出たかと思ったが、驚いた
一瞬驚きすぎて声に出そうだったが若利があまりにも真面目な顔で言うもんだから喉の根元で止めた

「俺の中でいつもエースだ」

「うん」

「絶対に変わることはない」

「うん」

「だから、」

若利は迷っている様子だった
すごく目が泳いでて普段は見られない顔でいた
そんな様子がおかしくて思わず笑いながら

「絶対に離れないよ」

そう言うと若利は俺の方をものすごい早さで見たあと安心したのか俺に抱き着いてきた

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「俺もだ、
だから、どこにも行かないでくれ」

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