幼馴染みの特権【牛島若利】2

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「…え」



川西は俺の方を見て目を見開いていた

なんだよ、普通に綺麗な顔じゃんか






「俺も中学からそうだったよ、『負ける試合はしない主義』って
でも、俺は川西と違ってチームに恵まれてたんだ
俺には才能だってあったし負けることなんか無かったんだよ、川西の中学の頃のチームは知らねえけど
少なくとも言えることは川西と俺は同じ考えを持っていたってこと」











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「要はお前はチームに恵まれていれば俺のようになれるよってことだ
才能をもっと開花させることができる」








川西は俺の方を見るのをやめてまた遠くを見つめてた
俺は絶対に逸らしてやるもんか、そんな意味も込めて







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「俺達は今"白鳥沢学園 バレー部"だ
試合が勝てるかなんて最後までわかんねえよ
10秒先も1秒先もわかんねえんだ、無力すぎる」








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「信じるのは"己の実力"と"仲間"だよ、」





「漫画みたいでくせぇかもしれないけど、
本当にこれしかないんだ、なんのスポーツにおいても、これしか」









「だから、お前は自分の実力だけを信じろ
もう仲間はいるんだから」




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川西は俺の方をやっとまた向いてくれた
でも、川西は俺の方を向いた時には頬に雫が伝っていた
それを隠すかのように笑いながら俺の持っていたホットココアをとりまた飲んだ









「明日から自主練行きますね」








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そんな言葉が冬で暗くなってしまった空に乾いて響いた
俺も おう、と応答をした









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注意【怪童の守護神は中身三十路のオッサンである、ポエミーになるのは仕方ない】

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