幼馴染みの特権【牛島若利】4

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12月初旬




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「お、ほら見てみろよ、あれ工っぽくね?」




瀬見が窓から見える黒髪の人物から続く合宿メンバーを指さす






「お、本当
けっこういるんだな〜」





「まぁ、あの中なら五色がトップだろ」





うんうん、と山形と瀬見は頷く
俺らの後輩だ、県内で争えるほどの選手なんだ
確信が持てるのは仕方ないんだ






「そういや、明日１年合宿行くの??」





「監督から来いって言われてんじゃん
行くっしょ」





「なんかかぁいい後輩できねえかな」






「瀬見さんには無理だろプークスクス」






「Aさん最近俺に辛辣だなぁ！？」





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俺は久しぶりに若利の部屋に上がり
二人でバレーでの話をしたりで盛り上がっていた

多分、盛り上がっていた方



若利は天童に借りたのかジャンプを読んでいた





「…若利、ジャンプって広告見るのが本業じゃないんだよ」





「?面白いが」






いや、うん
面白いよね!!!!ジャンプの初めの方にある広告ってなんかけっこう知らない情報とか載せてくれるから面白いよね!!!!

でもさ、違うから、根本的に







そんなことを思って若利を見つめていると扉が勢いよく開く





「ヘーイ!
今週のジャンプ返してー!」





天童であった
あ、やっぱりこのジャンプは天童の物なんだね




「今まだ"ムダ毛スッキリスベスベ美肌"のところを読んでいる」





「広告より先にマンガ読んでヨ!!」






めちゃくちゃ正論を言う天童に俺は拍手を送るよ





「あれっ、Aクンも!!
丁度よかった〜」





「なんか用あったの?」






「明日の1年の強化合宿行くかなって思っててさ!!
行くよね?」




ああ、強化合宿ね
もちろん







「行くよ」





「…ああ」







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「…若利はムダ毛スッキリにさせたいの?」




「?そういう訳では無い、筋肉はこんなに綺麗に写るものだと思っていただけだ」






俺氏、安心しました





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