幼馴染みの特権【牛島若利】4 (ページ38)

今日:23 hit、昨日:41 hit、合計:532,351 hit

147 ページ38

.

五色工side

日向が牛島さんとAさんにアドバイスを貰いに走って行っていた
そんなところを誰もが珍しく、同時に羨ましくも見ていた

「お前は牛島さんにアドバイス求めなくていいの
次いつ来てくれるかわかんねぇぞ」

白布さんがそんなことを俺に言う
まったくもってその通りだ、牛島さんやAさんなどはもうバレー部員ではないことからただの受験生に近かった
…まぁあそこの二人なら推薦で余裕だとは思うが

「お、俺は!
ライバルに助言を求めるというのは、なんというか
…Aさんも、た、大変だろうし」

そう言うと白布さんの負のオーラを出しながら目で俺に言葉を語る
え、まって、めっちゃ怖い
目の光が無くてただのダークホースじゃん、怖い

白布さんは再度口を開く

「少なくとも"行動を起こす"という点で、今お前烏野の10番に確実に一歩出遅れたワケだ」

そう言われるとすごく体にビリビリと電撃がきた
俺の永遠のライバルは牛島さんだ、だが白布さんには牛島さん以前の問題にあの日向に行動に対する意欲が負けていると言われたのだ
…なんかそれ、めちゃくちゃ嫌だ

俺は我慢ならずに牛島さんのいる方向へと走って行った

「牛島さん!!」

「ワァー、若利くんとAくん人気者だァー」

「野郎にモテてもなあ」

.

.

「…日向翔陽、本当に変なやつだな」

「あぁ」

練習が終わり、俺と若利は学生寮へと向かいながら話す
これで全ての日程を終わらせた一年は明日の朝には帰っていることだろう
日向翔陽に関しては練習してないからよく分かんないけど

「五色が俺たちに教えてくださいって言ってきた時はビビったなあ」

「ああ、五色から来るのは初めてだったな」

「若利の前だとけっこう気ィ張ってたからな」

いつもあんなに可愛くしてればいいのに

そう思ってスマホで時間を確認する

「…受験、もうそろそろだし、頑張ろうな」

「?俺とAは受かるだろう」

「…バッキャロー落ちるわけねえだろ」

本当に前しか見ないんだな

俺はスマホのスケジュール帳を開き改めて日付を見た

.

.