幼馴染みの特権【牛島若利】4 (ページ24)

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「あ、Aくんたち」

山形と歩いていると後ろから呼ぶ声が聞こえてきて振り向く
そこには天童が一人いつものアホ面で手を振っていた

「よお天童、白布んとこ行くんだろ??」

「うんそうだよ!二人も???」

「いんや、俺だけ
山形は進路相談」

うわーというように天童は山形を見る
山形はこっち見んな、と言って天童をぶつ
いたそ

自然に俺たちは足が進んでいて体育館へと向かっていた
すると体育館前、一年が使っている体育館の前に若利が立っていた

山形と天童もそれに気付いたらしく声を掛ける

「若利こっちにいたのか
今日は白布達の方行くんじゃなかったのか?」

「ああ行く」

「獅音は?」

「大学の練習だよ」

俺はそう言うと若利の見ていた体育館内を覗く

…あのチビすげえ動いてる
一生懸命っつーか、なんかよく分かんねえけどすげえウザい

烏野は集大成のレベルが高いため一人一人の力にも個性があるんだろう、あいつが選抜されなかったのは"個"としての強さが無かったからだろう

…あれそういや影山飛雄って選ばれてないんだな

「どうだい、妖怪の子供は頑張っているかい」

天童は俺と若利の間に顔を入れて話す

「…妖怪」

「妖怪っぽいじゃん、烏野の10番と9番」

あー、ぽい、ぽいわー

すると若利は「確かに」と言い少し顔を緩めた
珍しく若利が俺以外にそんな顔を見せるもんだからなんかよくわかんないけど、胸が締め付けられた

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「君たちはセットで妖怪っぽいけどね」

「???なんか言った?」

「んーん、なんも!!」

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青城のアイツらが阿吽の呼吸なら

こっちは"鴛鴦夫婦"かな

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【鴛鴦夫婦(えんおうふうふ)】…夫婦仲が極めてむつまじいことのたとえ