ブリュレ【Shota.W Ren.M】

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翔太、彼女出来たんだ。


翔太は昔からモテてたから
中学生の時から色々な女の子と付き合ってたみたいだけど
私が高校に入ってからは
全然そういう噂、聞かなかったな。




「A、それってさ
翔太先輩のジャージ？」

「菜緒ちゃん、私がわざわざそんな
女子たちの嫉妬を買うようなことすると思う？」

ニヤニヤしながら聞いてきたのは
親友の菜緒。


菜「なーんだ、つまんない。」

「いや、つまんないって……」

菜「てゆーか、幼馴染が翔太先輩とか
前世でどんな徳積めばそんな人生歩めるわけ？」

「菜緒、翔太のこと好きだもんね。」

菜「いやいや、私は彼氏一筋ですから。」

「あーハイハイ。ご馳走様。」

そう言って菜緒は
シュートを決めた照に手を振った。

くそ、このバカップルめ。



菜「翔太先輩じゃないなら
誰から借りたの？」

「………翔太の彼女。」

菜「えぇえっ！？」

「菜緒ちゃん、声デカい。」

菜「翔太先輩、彼女いたんだ……。」

「最近出来たらしいよ。
学年1の美女だってさ。
ふっかさんが言ってた。」

菜「マジか……てゆうか、あんなイケメンに
今まで彼女いない方がおかしかったのよね。」


………まあ、そりゃそうだ。

翔太は、とにかく目立つし
女の子たちからの人気がすごい。


菜「A、ちょっとガッカリしてる？」

「え？」

菜「ちょっと元気無いから。」

「いやいや、それは無い。」


………私は、少し翔太が苦手だった。


昔から、私とは正反対。
クラスの真ん中にいるのが翔太なら
私はクラスの端にいて
本を読んでいるようなタイプだった。

もし、翔太と同じ学年で同じクラスだったら
決して交じり合わない2人だったと思う。


菜「私、翔太先輩はAのことが好きなんだと思ってたよ。」

「はっ？？？」

菜「よく、男の子って好きな子に意地悪するじゃん。
翔太先輩とAってさ
正にその典型だったから。」

「いや、無い無い。
私たちって、実はお互い苦手意識あるからね。」

菜「えー？そうかなぁ。」

「そうだって。
だって翔太、昔から家に遊びに来て私がいると
気まずそうな顔してたもん。」


“いい子ちゃん”とか“お利口さん”とか
昔はよくからかわれてて
ずっと翔太が苦手だった。

最近私も大人になって
ようやく普通に話せるようになったのに。

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