＿＿＿＿２１ ページ22
You side.
次の日。
目黒くんはさも当たり前かのように迎えにきてくれた。
「おはよ」
私の顔を見た彼はすぐに逸らして空を見上げた。
「今日いい天気だな」
そう言いながら空を眺める横顔は、凛としていて男らしくて。全身を黒でまとめたコーディネートがまた、彼のかっこよさを強調している。
「あ、でも、いわし雲出てるから天気悪くなるかも」
「意外。目黒くんって天気のこと詳しいんだ？」
「いや、俺じゃない。俺の友達がさ、気象予報士の資格取るって勉強頑張ってるからそれで知ってただけ」
「頭いーのよ、そいつ」なんて何故か彼が得意気に笑うから少し面白く思えた。
...
そして連れてこられた場所は都内とは思えないほど長閑な場所だった。
「今日はザリガニに没頭しよ」
「ザリガニに没頭って何」
彼の難解な発言に思わず笑ってしまう。
「そうそれ」
「え？」
「笑ってればいいことあるから笑ってようぜ」
彼はきっと、私の表情が重苦しいことに気付いていたのだろう。彼の楽天的な思考は私の心に重くのしかかったそれを外してくれるようだった。
...
「ねぇ、ザリガニって意外と、あれ？」
目黒くんの言うとおりザリガニに没頭していると、気付いたらからが消えていてキョロキョロと辺りを見回した。
すると、少し離れたところで小さい子供たちに囲まれている彼が視界に飛び込む。
「この糸がピンって張った瞬間を見極めるのがポイントなんだよ。いいか？こうやってゆっくり、」
「うわー！兄ちゃんすげー！」
「だろ？」
子供たちに負けず劣らずはしゃいでいた彼。
なんだか微笑ましかった。
周りの子供達が親御さんに連れられて帰っていく後ろ姿に手を振りながら立ち上がる。
私に気付いた彼は爽やかな笑顔を見せてこちらに向かって歩いてきた。
.
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cleam(プロフ) - たむたむよーぐるとさん» 本当ですか....！たくさんの作者様の中から選び、読んでくださりありがとうございます！目黒くんの良さが伝わって良かったです(TT)これからも頑張りますので、どうぞ宜しくお願いします！ (2020年10月26日 9時) (
レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
たむたむよーぐると(プロフ) - cleamさんのお話が今まで出会った作品の中で大好きです。最近、目黒さんが短髪にしたのでわんこ感と言いますか、この作品に今の目黒くんが凄くあってる気がして最後まで幸せに読ませていただきました。これからのお話も楽しみにしてます！ (2020年10月25日 22時) (レス) id: 7d93851ad3 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - センさん» ありがとうございます！そう言ってもらえると書いていてよかったなと思えます(TT)読んでよかったと思ってもらえるように頑張りますので最後まで宜しくお願いします！ (2020年10月22日 22時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
セン(プロフ) - とても大好きなお話です。切なくて、でもそれぞれの気持ちも分かるし。かなり真剣に読ませて頂いております笑これからも応援しています！更新お疲れ様です。 (2020年10月22日 11時) (レス) id: 0585149188 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - あゆささん» コメントありがとうございます！そんな気持ちになっていただけて嬉しいです(TT)私も書いていて、めめふか両方とも幸せになる道を探してしまいました....是非、最後までお読みいただけると嬉しいです！ (2020年10月21日 22時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cleam
| 作成日時：2020年10月9日 21時
