＿＿＿＿１１ ページ12
You side.
次の日、辰哉も珍しく大学に行くというから一緒に家を出た。
同じ部屋から、靴を履いて、ドアを開けて、同じ場所に向かっていく。とてつもなく不思議な感覚がした。
「ふあぁぁぁ、ねっみぃ....昨日頑張りすぎたわ、」
信号待ちの横断歩道の前、「なんか止まんなかったんだよなぁ」なんてヘラヘラ笑うから少し恥ずかしくなる。
辰哉は青になった横断歩道を歩き始めた。
私はその背中を、嬉しさと切なさを含んだ複雑な感情を抱きながら追いかけた。
...
大学に着くと、会いたくない人物に出会ってしまった。
「あ、Aちゃん」
「げ....」
「そんな漫画みたいな嫌がり方する？」
目黒蓮はバカみたいに大声で笑った。
「誰？」
「あー、目黒蓮、さん」
「��さん��って」
「どうも、深澤辰哉です」
「あーはじめまして」
バチッと視線を捉えた後２人は見つめ合い、数秒の沈黙が流れた。
「A、俺今日あっちだからさ」
「あ、そっか。分かった」
「終わったらそのまんまバイト行くから一緒に帰れねぇけど」
「ううん、ぜんぜ....」
「大丈夫っすよ。Aちゃんは俺が責任持って送ってくんで」
「.....は？」
目黒蓮がグイッと私の肩を寄せた。
「ちょっ、と、離して、」
は！？なんなのこの馬鹿力！
全然離れないんだけど！
目黒蓮を必死で引き離そうとしているうちに、辰哉は歩いて講義に向かってしまった。
「っいててててててて！つねんなよ！」
「離さないあんたが悪いでしょ！」
そんな彼を無視して講義室に向かった。
「....なんでついてくるの、」
「俺も授業ここなの。奇遇だね」
絶対嘘じゃん.....
「で、今日飯でもどう？」
「行かないって言ってるでしょ」
「いいじゃん。俺の知ってる深澤くん？の情報、教えてやろうと思ったのに」
辰哉の情報....？
「.....なに、」
「興味あんだ？」
目黒蓮は「かかった」みたいな顔でニヤニヤしている。
「じゃあ飯行こうよ」
目黒蓮にばら撒かれた甘い餌に釣られて、ホイホイとついていってしまう私。
あーあ、もう....本当馬鹿だ....
.
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cleam(プロフ) - たむたむよーぐるとさん» 本当ですか....！たくさんの作者様の中から選び、読んでくださりありがとうございます！目黒くんの良さが伝わって良かったです(TT)これからも頑張りますので、どうぞ宜しくお願いします！ (2020年10月26日 9時) (
レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
たむたむよーぐると(プロフ) - cleamさんのお話が今まで出会った作品の中で大好きです。最近、目黒さんが短髪にしたのでわんこ感と言いますか、この作品に今の目黒くんが凄くあってる気がして最後まで幸せに読ませていただきました。これからのお話も楽しみにしてます！ (2020年10月25日 22時) (レス) id: 7d93851ad3 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - センさん» ありがとうございます！そう言ってもらえると書いていてよかったなと思えます(TT)読んでよかったと思ってもらえるように頑張りますので最後まで宜しくお願いします！ (2020年10月22日 22時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
セン(プロフ) - とても大好きなお話です。切なくて、でもそれぞれの気持ちも分かるし。かなり真剣に読ませて頂いております笑これからも応援しています！更新お疲れ様です。 (2020年10月22日 11時) (レス) id: 0585149188 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - あゆささん» コメントありがとうございます！そんな気持ちになっていただけて嬉しいです(TT)私も書いていて、めめふか両方とも幸せになる道を探してしまいました....是非、最後までお読みいただけると嬉しいです！ (2020年10月21日 22時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cleam
| 作成日時：2020年10月9日 21時
