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「結婚してくれませんか」
「え....」
「Aさん言ってたじゃないですか。俺が一緒にいたいって思える人を選べって。俺はAさんと一生一緒にいたいと思いました」
こんなどうしようもない私を好きだと言ってくれる彼が、『だいすきだよ』と言ってくれる可愛いあの子の存在が、私を受け入れようとしてくれている。
相変わらず頭の中は「私でいいの?」「本当に?」という思考で埋め尽くされている。
だけどもう、私は彼とお付き合いを始める時に決めたんだ。何があっても彼の言葉を信じるって。
「よろしくお願いします、」
ゆっくり頷くと彼は嬉しそうな顔をした。
...
「Aさーん、これこっちー?」
「そう!あ、それ底のガムテープ取れかかってるから気をつけ、」
「あ」
今日は新居へ引っ越しの日。
彼が持ち上げた段ボールからバサバサッと音を立ててノートが散らばった。
「うわ〜マジでごめん....」
「いいよ。ノートとかだし」
彼は「ごめんね」と言いながら、丁寧に1冊ずつ拾い上げてくれた。
「なんか日記帳多いね」
「うん、今日あったこととか書いてるの。ほら、これとか」
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○月□日 天気:晴れ
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今日は目黒くんがプロポーズをしてくれた。
これから3人で一緒に住みませんかって
言ってくれて凄く嬉しかったなぁ。
Aさんと一生一緒にいたいと思いました
って。
こんなこと書き残してるって知ったら
きっと恥ずかしがるだろうなぁ。笑
でも嬉しかったから残しておくんだ。
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「文字起こししないでよ。恥ずいじゃん」
「いいでしょ。残しておきたかったの」
彼は「はっず....」なんて言いながら顔を真っ赤に染める。
「今日からはね、こっちの日記帳に書くの」
「え?これまだページ余ってるじゃん」
「そうなんだけどさ。今日から家族の日記になるから」
ふふっと微笑めば、彼も嬉しそうな表情を浮かべる。
2人の薬指に光る、お揃いの指輪。
リビングには3人で並んだ入学式の写真。
1人記憶から、家族の記憶へ。
「これからは3人の思い出を
隣人推し活日記。【黒】 fin.
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cleam(プロフ) - あちゅ。さん» ありがとうございます....!実際に体験を....😳懐かしさまで感じていただけるなんて光栄です😭そして別作品にも興味を持ってくださりありがとうございます( ; ; )とっても嬉しいです( ; ; ) (2021年12月25日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - Yuiさん» ありがとうございます( ; ; )感情移入までしていただけるなんてとても嬉しいです( ; ; )待ち望んでくださる方がいてとても幸せです。残り数ページで短編を投稿することにしたので、最後まで楽しんでもらえたら幸いです。 (2021年12月25日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - しぇるさん» しぇる様、初めてのコメントありがとうございます....!そして嬉しいお言葉をありがとうございます( ; ; )余力がなくて移行が出来そうにないので、短編だけ書かせていただくことになりました....!続編を希望してもらえて光栄です。ありがとうございます( ; ; ) (2021年12月25日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - saeさん» ありがとうございます( ; ; )他の読者様からも有難いことに続編希望のコメントを頂いておりまして、続きを書こうと思ったのですが移行するほどの余力もない為、残りの数ページで短編を書くことにしました....!楽しんでもらえたら嬉しいです。 (2021年12月25日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - ラ イ スさん» ありがとうございます( ; ; )きっとめぐろくんと生活を送ることが出来たら、支え合って凄く良い家庭になりそうですね☺️ (2021年12月25日 23時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:cleam | 作成日時:2021年11月13日 22時