ToLove ⅰ (ページ8)

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海人side

もしかしたら今日一日の事は全て夢だったんじゃないか。

恋に落ちた事すら夢だったんじゃないかそんな淡い願いを抱いて眠りについた。

しかし、朝目が覚めても現実は変わらなかった。

朝起きたら昨日泊まっていったれんはいたし、

そのれんを見た俺もまだ恋をしていた。

「おはよう海人。」

「お、おはようございます」

いきなりしゃべりかけられて俺はパニック。

恋って本当にすごいな笑

「敬語やなくていいよ弟やし笑」

「弟」

ふと漏れてしまった心の声にれんが反応する。

「あっごめん。気が早すぎるか笑」

「いや、別に」

「ならいいんやけど」

別に気にしてない。どうせ叶わないから諦める。

そう自分に言い聞かせても、

やっぱり無理で。

俺、本気なんだなぁって。

でもさすがに好きな人からの弟発言はこたえる。

確かに弟だけど。

好きな人がお兄ちゃんの恋人だというショックと

大好きな紫耀が離れて行っちゃうんじゃないかという寂しさがあいまってさらに苦しい。

とりあえずこの空間から逃げ出したくて、

朝ご飯は食べずに学校へ向かった。