キスの日 ページ35
海人side
今日は金曜日。
学生さん達は明日から休みで喜ぶのかもしれないが、俺は憂鬱だ。
なぜかというと、�爛�スの日�瓩世�らだ。
キスの日がなにかって？
じきに分かりますよ。
「ただいまぁー」
「れんっ！おかえりっ！」
「ただいま」
そう言って笑顔で俺を抱きしめる廉。
「ご飯、できてるよ？」
「ふふふっ、ありがとう。手、洗うな？」
「うん！」
廉が手を洗いに行ってる間にご飯の残り作業をする。
すると後ろからいきなりバックハグされた。
「ちょっ…」
「ふはっ、耳真っ赤やん。まだなれへんの？」
「なれない！なれるわけない！」
「そんなんやったらいつまでたってもキスの日なくならへんで？」
「うっ…分かってるよ」
そう言うと体がくるっと回され、廉と向き合う。
「ん、」
そう言って唇を突き出してくる廉。
「え？今？」
「いいから、はーやーく！」
「ちょっと待ってよ、こっちにも心の準備ってのが、」
喋ってる途中に唇に温もりが。
「ちょっ…！れんっ？」
「え？海人がキスしてくれへんから。はい、次海人の番」
「わかったから、目、つぶって？」
「嫌や、可愛い海人の顔見ながらキスしたい。」
そんなこと言う廉のことは無視して、廉の目を手で覆い、触れるだけのキスをした。
唇が離れ、手を離すと廉が俺の頭を撫でて
「よく出来ました」と言う。
「うん、」
「がははっ、ほら、おいで？」
そう言って手を広げる廉の腕の中にすっぽり収まった。
俺たちは隣で焦げている肉に気づくことも無く、ずっと抱きしめあった。
Fin.
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作者名：月見ＵＳＡＧＩ | 作成日時：2021年2月14日 17時
