ToLove ⅰ (ページ29)

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廉side

今日は、海人に言わなあかん。

もう俺とあったあかんって。

保健室に来たらあかんって。

でも、悲しむ海人の顔を想像したら言いたくない。

俺の気持ちを伝えたてもし、付き合ってくれたら？

この関係が学校にバレたら？

海人は退学になるかもしれない。

そんなことできない。

俺の軽率な行動に海人の人生なんてかけられへん。

やっぱり言わないと。

そんなことを思っていたら、チャイムがなる。

海人のクラスの次の授業は英語。

海人が来る。

深呼吸をひとつして、心を落ち着かせる。

「失礼しまーす」

海人がやってきた。

「おぅ、海人。」

「やっほ」

いつも通りできてる？

笑えてる？

「そんなに英語ばっかサボってて大丈夫なんか？」

「うん。英語だけはできるんだ。」

「ま、特等席どうぞ」

「ありがとう。」

大丈夫。

ちょっとの間、無言の時間が保健室を包む。

「なぁ、海人。話さんとあかんことがある。」

ちゃんと切り出せた。

「うん。俺も。廉に言いたいことがある。」

海人にそう言われ、俺の話は重いから先に話してもらおうかと思った。

「あ、海人から話す？」

「え、いいよ。廉から話してよ。」

けど、俺に先に話してほしいらしいから

「わかった」

と言い話し出した。