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海人side
俺の名前は平野海人。
ごくごく普通な高校生。
そして今、ピンチ。
『残念、12位は牡羊座です。物を失くしやすいかも。黄色いものを身に着けると恋愛運がＵＰ！』
「うわ、最悪。12位じゃん。」
「海人、まだそんなん信じてんの？やっぱり海人はおこちゃまだな」
「紫耀うるさい！そういう紫耀だって1位だったら喜ぶくせに」
星占いを見ながら兄である紫耀と朝からそんな話をした時からフラグは立っていた。
今日もいつも通り満員電車に揺られ、学校へ向かう。
「あれっ、定期がない。最悪じゃん。どうしよ。家かな？」
俺は生徒手帳に定期を入れていたため失くしたとなると個人情報バレバレ。
ふと朝の星占いが頭によぎる。
『物を失くしやすいかも。』
最悪だよ…
ワンチャンにかけて紫耀にＬＩＮＥを送る。
海人しょおー、俺、家に定期忘れてない?
しょおいつもん所に置いてる?だとしたらないよ
海人そっか。ありがとう
本当に最悪だ。
とりあえず駅員さんに声かけるか。
『あの、』
「え？」
駅員さんに声をかけようと思ったら近くにいた男の人とハもってしまった。
「あ、先どうぞ。」
「あ、すいません。あの、定期を落としちゃったみたいで。」
「え？もしかして平野海人くん？」
すると男の人に声をかけられる。
「え？なんで名前…」
「はい、これ。」
「あっ！ありがとうございます！」
「そんな喜ばんでも。」
「いや、まじで、感謝してもしきれないです！」
「当たり前の事をしただけやで笑」
か、かっこいい。顔も性格も。
これ、もしかして一目惚れってやつ？
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作者名：月見ＵＳＡＧＩ | 作成日時：2021年2月14日 17時
