２４、《メリーウィドウ》 ページ25
・向井目線
涙を拭うようにハンカチを渡されて、大人しく目元に押し付ける
これ、初めてめめに会った時に借りた黒いハンカチやんか
懐かしいな
「どうぞ、“ スクリュー・ドライバー” です」
『こ、れ…』
「初めて康二に送ったカクテルだよ」
そうや、何もわからん俺はめめに任せて作ってもらったんや
「カクテル言葉は__________あなたに心を奪われた」
『んぶ、！』
「ちょ、汚いって笑」
そ、そんなの吹き出すやろ！
俺、初っ端から告白されとったのか！？
「次に送ったのが、“ ライラ ”」
『俺が一気に飲み干したやつ』
「そう、それで潰れちゃったんだよね」
まだ一個目のが飲み終わってへんけど、俺はそのカクテルに手を伸ばした
「それのカクテル言葉が
_______________今、君を思う」」
『キザやな』
「気付いてもらえなかったら意味ないけど」
『ごめんて！』
ほんま一口飲むだけで、強いお酒やって分かるわ
よう飲み干したよな、あの時の俺
「飲めなそう？」
『うん』
「じゃあ、俺が貰おっ」
そう言ってグラスを手に取ると、綺麗な顎のラインを見せながら飲み干した
え、めめ酒強いんか？
顔色ひとつ変わってへんやんか
『かっこええな』
「急になに？」
『いやー、イケメンでお酒も飲めたらモテる、やろ
…な……って』
あれ、
めめって3年前から俺のこと好きやったんやろ？
せやけど、確か
『元カノ、おったよな？』
「え、うん」
『俺のこと好きやなかったのか！？』
平気な顔で嘘ついとるやんか！騙されへんで！！
問いただしてみれば、少しだけ動揺したのか目を逸らして呟くくらいの小さな声が聞こえた
「女の人抱いたら、康二のこと忘れられるかなって」
『え』
「まあ、無理だったけど」
そう言って困ったように笑うから、俺の胸は見境もなく高鳴り始めるんや
こんなこと言われて喜ぶ俺って、単純すぎるやろ
恥ずかしすぎる俺は、誤魔化すようにカクテルを口に含んだ
そして、最初の一杯目がやっと飲み終わった頃
「康二」
『ん？』
めめは優しく笑った
「終わりにして欲しい」
『え？』
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スメシ - ぬおさん» コメントありがとうございます。返信遅くなってしまい申し訳ございません！お酒も飲んだことないお子ちゃまで背伸びしすぎましたが、楽しんで頂けて幸いです！お気になさらないで下さい！私も誤字脱字ばっかりなので笑。 (2021年9月20日 20時) (
レス) id: d18bd80c72 (このIDを非表示/違反報告)
ぬお - あ。誤字ってしまいました！読んだことがあるお話で運命？！と思ったという話です…すみません… (2021年8月23日 17時) (レス) id: 0b5ba9310b (このIDを非表示/違反報告)
ぬお - おしゃれすぎます…ゆりぐみにもめめこじにもきゅんきゅんしました…！最高ピーマソ！カクテル言葉っていうのがロマンチックです…スメシ様の作品を探して読んだら読んで、好き好き思ったお話で運命！？とか思っちゃいました… (2021年8月23日 17時) (レス) id: 0b5ba9310b (このIDを非表示/違反報告)
スメシ - スーさん» コメントありがとうございます。いえいえ、遅いも早いもないです！お話を読んでいただいて、コメントまでしてくださるなんて、作者にとっては感無量です！スー様からの応援、いつも励みになりました！本当にありがとうございました！ (2021年4月23日 20時) (レス) id: 9a5e6b609c (このIDを非表示/違反報告)
スー - 完結おめでとうございます！！遅くなってしまいすみません…お話を読んでいけばいくほど引き込まれました。完結まで、お疲れ様でした！ (2021年4月22日 22時) (レス) id: 8ab2b29f53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スメシ | 作成日時：2021年4月12日 0時
