１５、 ページ16
・目黒目線
康二と別れてから数日後
生きる屍のように日常を過ごしていると、舘さんから連絡がきた
お客さんとしてお店に来て欲しい、だってさ
言われた通りに来てみれば
「よ！えーっと、めめ？」
『ふっかさん…』
「え、イケメンに名前覚えられちゃった〜！」
グラス片手にカウンターに肘を掛けるふっかさんが、入店した俺に手を振った
辺りを見渡してみたけど、俺の会いたい人は見つからない
残念だけど、なぜか安心している
「ちょっとだけ、話そっか」
『はい』
俺は大人しく隣の席に腰をかけた
そして、いつもと変わらない声色でふっかさんは話し始める
「単刀直入に言うと、もう康二に会わないで欲しい」
『っ、』
「マネージャーとして、もう康二を苦しめないで欲しい」
カラン、とグラスから氷の音が響いた
目を逸らせない緊張感が、俺の体を縛り付ける
「3年前の康二、思い出したくないくらい酷かったよ」
『そんなに、ですか？』
ふっかさんは俺の問いかけに頷くように、ゴクリと一口だけ飲み込んだ
「辛いことを仕事で埋めて
体見せるし、タチ専としては痩せるわけにいかないからさ
泣きながらご飯食べて、吐きそうになるのも抑え込んで
死にそうな顔してたよ」
知らないはずなのに
康二の弱さを知っている俺は、そんな康二が想像出来てしまった
でも、なんで康二がそこまで？
俺の何が追い詰めた？
「っんで…なんで無視したんだよ」
『え、？』
苦しそうに顔を歪めたふっかさんは、俺の服を掴んだ
その瞳には涙が浮かんでいる
「アイツ、やっと自分の居場所見つけられたって…
笑顔で王子様に伝えられるって、連絡したのにっ」
『れ、んらく…？』
「それなのに、お前が…お前がっ！！」
ドンドンと胸を叩かれて、俺じゃなくてふっかさんの方が崩れていく
椅子から落ちそうになって、さすがに受け止めて支えるが、攻撃は止まなかった
いや、待って待って
話が見えない
どういうことだよ、だって俺…
『康二からの連絡、ずっと待ってましたよ？』
「は？」
『なんなら、今も』
「は？」
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スメシ - ぬおさん» コメントありがとうございます。返信遅くなってしまい申し訳ございません！お酒も飲んだことないお子ちゃまで背伸びしすぎましたが、楽しんで頂けて幸いです！お気になさらないで下さい！私も誤字脱字ばっかりなので笑。 (2021年9月20日 20時) (
レス) id: d18bd80c72 (このIDを非表示/違反報告)
ぬお - あ。誤字ってしまいました！読んだことがあるお話で運命？！と思ったという話です…すみません… (2021年8月23日 17時) (レス) id: 0b5ba9310b (このIDを非表示/違反報告)
ぬお - おしゃれすぎます…ゆりぐみにもめめこじにもきゅんきゅんしました…！最高ピーマソ！カクテル言葉っていうのがロマンチックです…スメシ様の作品を探して読んだら読んで、好き好き思ったお話で運命！？とか思っちゃいました… (2021年8月23日 17時) (レス) id: 0b5ba9310b (このIDを非表示/違反報告)
スメシ - スーさん» コメントありがとうございます。いえいえ、遅いも早いもないです！お話を読んでいただいて、コメントまでしてくださるなんて、作者にとっては感無量です！スー様からの応援、いつも励みになりました！本当にありがとうございました！ (2021年4月23日 20時) (レス) id: 9a5e6b609c (このIDを非表示/違反報告)
スー - 完結おめでとうございます！！遅くなってしまいすみません…お話を読んでいけばいくほど引き込まれました。完結まで、お疲れ様でした！ (2021年4月22日 22時) (レス) id: 8ab2b29f53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スメシ | 作成日時：2021年4月12日 0時
