１４、 ページ15
・渡辺目線
傷ついた顔をして、康二は笑顔を作った
まだ好きなくせに、無理して別れたりするから
俺みたいに苦しくなっても知らねーぞ
『それについて目黒はなんて言ったんだよ』
「聞いてへんよ、帰ってくる言葉が怖いんや」
いくらなんでも、それはアイツが可哀想だろ
俺にも目黒の気持ちは分かんねーけど、この2人は絶対にすれ違ってる
この拗れた糸が解けない限り
別れることも、よりを戻すことも出来ないだろう
暫く静かな空間が続いていたが
「もう、幻滅されたくない、んや…」
『康二？』
「いや、や、いやっ！！」
康二はガタガタと体を震わせ始めた
幻滅って…
それは目黒にされたくねーの？
それとも
3年前の王子様？
「俺、俺…っ！！」
『ちょ、落ち着けって』
「っ、はぁ、っひぃっう…」
過呼吸気味になって、苦しそうに体を丸めた康二
俺はどうしていいかも分からず、ただ慌てて背中に手を添えた
プルルルル、プルルルル
『りょ、た？』
俺のスマホに涼太からの着信が
『涼太！どうしよ康二が、呼吸荒くなってる！！』
「え、過呼吸？」
『多分そう！！』
「わかった、とりあえず翔太も落ち着いて」
『う、うん…』
ここには居ない涼太に必死に訴えると、処置について指示を貰えた
そしてその通りに従っていくと、
康二はどうにか落ち着いて、全身の力が抜けたように眠った
『ありがと、涼太』
「ううん、康二が無事で良かった」
電話越しの涼太の声
なんか俺まで安心して泣きそうになる
「翔太もお疲れ様」
『うん』
「泣いてる？」
『泣いてねーよ』
素直じゃない俺に向けた笑い声が耳元で響く
もしかして、俺のこと見えてんの？
「今日は康二の家に泊まり？」
『さすがに1人にさせられねーよ』
「だね」
あんなに壊れそうな姿見せられたら、側を離れる選択肢はなかった
なんか、いつの間にか消えちゃう気がして
「じゃあ、明日お店来られる？」
『おー、わかった』
「俺も目黒から話聞いたからさ、2人で答え合わせでもしよっか」
“ 答え合わせ ”
その言葉で、涼太がこの2人の絡まった糸について、大体は把握していることを悟った
『そうだな』
正解答って、なんだろーな
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スメシ - ぬおさん» コメントありがとうございます。返信遅くなってしまい申し訳ございません！お酒も飲んだことないお子ちゃまで背伸びしすぎましたが、楽しんで頂けて幸いです！お気になさらないで下さい！私も誤字脱字ばっかりなので笑。 (2021年9月20日 20時) (
レス) id: d18bd80c72 (このIDを非表示/違反報告)
ぬお - あ。誤字ってしまいました！読んだことがあるお話で運命？！と思ったという話です…すみません… (2021年8月23日 17時) (レス) id: 0b5ba9310b (このIDを非表示/違反報告)
ぬお - おしゃれすぎます…ゆりぐみにもめめこじにもきゅんきゅんしました…！最高ピーマソ！カクテル言葉っていうのがロマンチックです…スメシ様の作品を探して読んだら読んで、好き好き思ったお話で運命！？とか思っちゃいました… (2021年8月23日 17時) (レス) id: 0b5ba9310b (このIDを非表示/違反報告)
スメシ - スーさん» コメントありがとうございます。いえいえ、遅いも早いもないです！お話を読んでいただいて、コメントまでしてくださるなんて、作者にとっては感無量です！スー様からの応援、いつも励みになりました！本当にありがとうございました！ (2021年4月23日 20時) (レス) id: 9a5e6b609c (このIDを非表示/違反報告)
スー - 完結おめでとうございます！！遅くなってしまいすみません…お話を読んでいけばいくほど引き込まれました。完結まで、お疲れ様でした！ (2021年4月22日 22時) (レス) id: 8ab2b29f53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スメシ | 作成日時：2021年4月12日 0時
