目黒さんの家政婦です (ページ41)

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『どうして上手くいかないのよ』

　見た目が悪いだけならまだしも

　味も超絶微妙、なんともいえない味

　上手にできたら

　明日岩本さんと会う日だから

　岩本さんにも渡したかったのに

　あんな大のチョコ好きに渡すなんて論外でしかない

　『と、とりあえず

　ラッピングしてみる、、？』

　ラッピングしたらおいしくなるのではないかという

　ぶっとんだ思考回路に陥る

　『、、それっぽくなった、気もする』

　ラッピングされた二つのチョコを眺める

　『無理があるか』

　捨てようと思ってチョコを手に取ったその時

目「ただいまー」

　『おっかえりなさい』

　反射的に冷蔵庫に入れてしまった

　目黒さんが持って帰ってきた紙袋のなかには

　たくさんのチョコが入っている

　高級店のチョコ、手作りのおいしそうなチョコをみると

　より一層自分が作ったのなんか渡せない

　『チョコ、たくさんもらったんですね』

目「全部スタッフさんからだけどね」

　紙袋を置いて

　コートを脱ぐ姿すら絵になる

　『いいじゃないですか』

　絶対その中に本命チョコがあると私は思います

目「あぁそうだ、帰りに

　あの店行って借金返してきたから」

　『、、、すみません

　ご迷惑をおかけしました』

目「あやまんなよ(笑)

　ありがとうって言っとけ」

　『、、、ありがとうございます』