01 お姫様 ページ1
『ただいま』
隼「おやおや、お姫様…いいところに帰ってきたね」
始「おかえり、今日の仕事は早めに終わったんだな?」
いつも通り部屋のドアを開ければ見慣れた白い人と、それからいつもはこの部屋にいない黒い人がいた。その2人がかなりの至近距離で1冊の本を持って読書をしているから驚いた。
隼「お姫様にも関係のあるお話だから、一緒に読まないかい?」
『…ん?』
始に本を預けた隼がわたしの手を引く。見たこともない分厚そうな本に記された文字は日本語でもなく英語でもなかった。
『どうしたの?これ』
始「あ、いや…たまたま見つけた本なんだ」
隼「…懐かしい記憶だよ。ほら、お姫様も覚えていないかい?」
腕の中に収められて、ぎゅうっと抱きしめられる。始はひとつため息をついてわたしと隼を見守っていた。ふと視界に入ったその意味の分からなかった文字がひとつひとつ頭の中に入ってくる。これは…?
『…っ、隼…?』
始「ほら、しゅーん?もう離してやれ」
隼「ごめんね、お姫様…僕の近くにいてくれるかい?」
『いつもいるじゃない』
隼「そう…だったね」
隼の腕から解放されて、始が持っていたその本を手に取る。
『始…?わたしにもわかる、なんだろうこの文字…』
頭の中に今まで知らなかった記憶が駆け巡る。頭が痛くなって、瞳を閉じれば隼の優しい手が本を閉じた。優しいペリドットの瞳がわたしを見つめている。
隼「ゆっくり思い出して…?急がなくていいんだ」
〜 世界の鍵を持つもの 〜
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衣里(プロフ) - 初めまして、全作品読ませて頂きました、懐かしくて涙が出てきちゃいました、紅縁、スクレボ、サバコレぜひとも書いて欲しいです。これからも頑張ってください (2019年10月6日 7時) (レス) id: a37957c804 (このIDを非表示/違反報告)
mel(プロフ) - みほさん» ありがとうございます。機会があれば書いてみたいなと思っていますが、円盤が出てからになるかと思います。申し訳ございません。 (2018年11月25日 19時) (レス) id: cd9818e417 (このIDを非表示/違反報告)
みほ(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく読ませていただいてます。紅縁のストーリーを小説化してください。 (2018年11月24日 20時) (レス) id: 40d86cc87b (このIDを非表示/違反報告)
mel(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!更新はゆっくりですがまた遊びに来てくださると嬉しいです!お待ちしております。 (2018年9月22日 17時) (レス) id: cd9818e417 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - melさんの作品全部大好きです。また新作の更新常に楽しみにしてます!!無理せず頑張って下さい! (2018年9月20日 23時) (携帯から) (レス) id: 11be993efd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mel | 作成日時:2018年7月30日 23時