わたしを甘やかす彼。 ページ43
くたくたの状態で帰って雪崩れ込むように隼のベッドに入った。すでに夢の中に入っていた彼は、まるでわたしの帰りを待っていたかのようにその瞳をわたしに向ける。
隼「疲れてるね」
『…ごめん、仕事のペースうまく掴めなくて』
何も言わずにわたしの腰に手を回して引き寄せる。優しいリップ音を頬に感じて、わたしは何故かひどく安心した。
隼「すぐ寝る?」
『…ん?』
いつものテンションじゃない彼はわたしのペースを崩す。優しく目を細めて笑う彼。
隼「お疲れの僕のお姫様を甘やかしてあげようと思ってね」
ポンポンと頭を撫でて、隼はわたしとの距離をゼロにする。安心する低い体温とわたしの少しだけ高い体温が混ざり合って気持ちがいい。ぎゅっと抱きしめる力が強くなってわたしも隼の背中に手を回した。
隼の吐息が首元にかかってくすぐったい。耳元で「実は僕が…君に甘えたいだけなんだ」なんて優しく甘く囁く。彼の胸に顔を埋めると髪に優しくキスをする。
隼「疲れた時は僕を頼って欲しいな。最近のお姫様ときたら…なんだか、独りでなんでも抱え込んで僕の存在なんか無視して…寂しいんだから」
『…う、気づいてたの?』
隼「僕が君の小さな変化に気づかないと思ってたの?」
わたしのことならなんでもお見通し。だから、時々わたしが無理していることがわかると何の前触れもなくこうして甘やかしてくれる。どんなに悪態をついたって、どんなに離れようとしたってこと日ばっかりはわたしのことを離してくれない。
『…隼?』
隼「…ん?」
彼の優しい香りがわたしを包み込む。少しだけわたしが顔を上げるとすかさず唇に優しい感触。きれいな瞳がわたしを見つめて笑う。
隼はまたわたしを抱きしめ直して、首元にまた優しい感触。
『…しゅ…ん?』
隼「…んっ…」
耳には隼が奏でるリップ音。首元、髪、頬、胸元…チクリと胸元に感じる痛み。彼がいたずらに笑ってわたしを見上げて「この続き…してもいいよね?」と聞く。決まってるくせに、そんな風に聞かれたらNOとは言えない。
隼「ほら、僕に身を預けて。これからお姫様を僕色に染めるから。僕のことだけしか考えられないようにするから」
甘い時間をもっともっと続けて。わたしをもっといい女にさせて。わたししか知らない貴方を教えて。
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にゃんこ様リクエスト甘々のお二人です。
羨ましいほどラブラブでした。笑
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来栖陽香(プロフ) - サイコーです!年長さんファンになりました!始さんたちと隼たち関係性最高です!大好きです!これからも応援してます! (2018年4月30日 0時) (レス) id: 2a5ae7d310 (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - 明けましておめでとうございます!この作品って続くんですか?楽しみに待ってます!これからも頑張ってください! (2017年1月2日 10時) (レス) id: 4dcfad7029 (このIDを非表示/違反報告)
あらたlove - あぁ、何回読んでも最高にかっこよくて…かっこよくて…ッ!!!なんかもうヤバイですね( ;∀;) カンドーシタ 続きを作って下さるなら、また私の幸せタイムが増えます(笑)いや、マジで← この作品すごく大好きです(*´∀`*) (2016年11月26日 10時) (レス) id: 3c6fe54d3b (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - melさん» 見守りましたよ!ハッピーエンド最高ですね!最後まで読めてわたしは幸せ者ですな!続き期待してます待ってます!! (2016年11月25日 16時) (レス) id: abec577e28 (このIDを非表示/違反報告)
nana×翡翠(プロフ) - 最高のハッピーエンドですね、、、隼くんの誕生日に、こんなにも素敵な文章を読むことが出来てとても嬉しいです笑 (2016年11月24日 23時) (レス) id: 360bf5730a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mel | 作成日時:2016年9月15日 17時