같이 살까? 〜オッパと私のふたりぐらし〜【夢/zb1/🚹🪐】 (ページ27)

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「Aはその先輩のこと、どう思ってるの？」
こんなこと聞きたくもないが、聞かずにはいられなかった。俺にはAの人間関係に口を出す権利はない。だけどもしあの人のことが好きなら、ある程度自分の気持ちにケリをつけなければ。
だけど、そんな俺の不安な気持ちは杞憂だった。

「えー？ただの先輩って感じだよ……っていうか聞いてよー。今日残業だったんだけど、先輩と退勤時間が被ったの。暗いから駅まで送っていくって言われて断れなくて、仕方なく駅まで一緒に行ったんだけどね、横に先輩がいるせいで会社の外なのにまだ仕事してる感覚になって、本当に最悪だった！」
口をとがらせて愚痴をこぼすA。何も思っていないどころかあまり良くない印象を抱いているみたいで、本当に安心した。安心感から、思わず笑みがこぼれる。

「そっか。大変だったね」
「ほんと大変だったよ！正直オッパが来てくれて助かった…」
本当、俺も、Aのことを探しに行ってよかった。

「ねえ、オッパ」
「何？」
マンションに到着し、エレベーターを待っているとAが声を掛けてきた。
「さっき、先輩に彼氏がいるか聞かれた時、いたらいいんですけどねーって答えたって言ったじゃん？」
「うん」
「あの時ね、全然理由は分からないんだけどなぜかオッパの顔が頭に浮かんだんだよね」

「…………へ？」

これは、どういう意味だ…？
Aも、俺に気があるのか。そんな淡い希望が頭に浮かんだ。どうしよう、何て返せばいいんだろう？と考えを巡らせ、生唾を飲み込む。

「不思議だよね。なんでだろ？Aに彼氏はまだ早い！って、オッパの生霊が飛んできたのかな……あいたっ」

なんだそれ。

「はあ……」
盛大にため息をついて、Aの頭をぐいっと小突く。俺の期待した時間を返してください。

「そんなわけないでしょ」
「まあそうだよね」
当たり前だ。
ちょうど到着したエレベーターに二人で乗り込む。俺、ここでも盛大なため息。今日だけで一生分のため息をついた気がする。
エレベーターはすぐに3階に到着した。鍵を取り出して、ガチャリと部屋の玄関を開ける。