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「ヒョン……」
「ん？」
「もっと、触ってください……」
「……どこを？」
「ぜんぶ……」
「ふっ、可愛い」
ヒョンは僕の頬に手を添えて、親指ですり、と頬を撫でた。気持ち良くて目を細めていると、そのまま首筋に手を這わせられて、ぞくりとした感覚に襲われる。
「んっ、ぅ……」
ヒョンは僕の反応を楽しむように、何度も同じ場所を撫でたり、軽く爪を立てたりする。触れられたところがじんわりと熱を帯びてきて、頭がぼうっとしてきた。
「あっ！？」
突然耳たぶを食まれて、びくんと肩が跳ね上がる。ヒョンは僕の耳たぶを口に含むと舌を絡めてきた。ぴちゃ、という音が頭の中に響いて、背筋がぞわぞわする。
「ひょ、んっ」
「……気持ちいい？」
「ゃ、そこで喋っちゃだめ……っ」
吐息混じりの声が直接鼓膜に届いてきて、耐えきれずに身を捩る。ヒョンは逃さないと言わんばかりに僕の腰に腕を回し、もう片方の手で耳を弄んだ。
「マシューの耳、真っ赤になってる」
「あ、あ……っ」
「かわいい…」
「う、うぅ……」
恥ずかしくて、気持ちよくて、どうにかなってしまいそうだ。ヒョンの服にしがみついて快感に耐えていると、今度は耳に熱いものが押し当てられた。
「ひっ…」
それがヒョンの舌だと理解した瞬間、全身が甘く痺れて力が抜ける。そのまま耳の穴に舌を差し入れられて、じゅる、と水音を立てながら抜き差しされると、頭の奥までヒョンに支配されているようで何も考えられなくなった。気が付けば視界が反転していて、背中には柔らかいベッドの感触がある。ヒョンに押し倒されたのだ。
「ぁ……、ヒョン……」
覆い被さってきたヒョンの瞳は情欲に濡れていて、僕を真っ直ぐに見つめていた。視線が絡み合うと、心臓がどくりと脈打つ。
「マシュー…」
「…っ、あ……」
ヒョンは熱っぽい声で名前を呼んで、僕の頬に掌を当てた。その手がひどく心地好くて、思わず擦り寄ってしまう。するとヒョンの表情が一瞬歪んだ。きっと我慢しているんだろう。本当は今すぐにでも僕を抱きたいはずなのに、僕のために待っていてくれてるんだと思うと胸が苦しくなった。
「ヒョン…」
「……なに？」
「僕、大丈夫ですから……その、」
「うん」
「ヒョンの、したいようにしてください」
(全年齢向け部分はここまでです🥲続きはレーティングありの方の小説、または個人サイトでご覧下さい🥺)
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作者名：ann | 作成日時：2023年5月31日 22時
