【d!】夢日記。 (ページ17)

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まじかるえすけーぷページ17

shp side

｢なぁショッピくん、A知らんか？｣
｢Aさんなら昨日の夜からずっと見てないっすけどどうしかしたんですか？｣

喫煙所でタバコを吹かしていれば副流煙に顔を顰めたゾムさんがやって来た。要件はAさんの所在らしいが生憎俺も昨日の夜から見てへん。

｢トントンに探してこい言われてん、けど俺これから任務なんよ｣
｢あー、なら俺暇なんで探しますよ｣

困った顔のゾムさんからAさん探しを引き継ぎタバコの火を消す。ちょうど任務に出る直前に声をかけられたらしくほぼどこも探してへんらしい。とりあえず部屋まで行ってみるか。

｢Aさーん…入りますよ？｣

部屋の前でノックしても呼んでも何の返事も返ってこない。生きてるんか？と思いつつ勝手に扉を開ける。殺風景な部屋の真ん中には散らかった机とその上に突っ伏しているAさんがいた。何やおるやん。

｢Aさん、生きてます？｣
｢……んー？なんでショッピがおるん？｣

ようやく顔を上げたAさんの顔にはパーカーの痕がくっきり付いていてこの人どんだけ寝てたんだ？と疑問に思う。

｢いつから寝てたんすか？｣
｢えー…覚えてへん…｣

これまた血色の悪い顔で眉間に皺を寄せるAさん。この人見る度具合悪そうな顔してるけど大丈夫なんかな。

｢…てかショッピがここまで運んだんちゃうん？｣
｢昨日の夜飯の後から会ってませんけど｣
｢ぁえ？うそ、夜中ツーリング行ったやん…｣

突拍子もないことを言い出すAさんに困惑する。昨日は夜飯の後から会っていないし夜中は寝てたからバイクなんて乗っているわけがない。

｢寝惚けてます？ほんまに最近大丈夫ですか？｣
｢あーまたや…夢がリアルすぎるんかな…｣
｢…Aさんがずっとこの調子やと気狂いますよ、1回休暇もらったらどうなんすか｣

それもありやなぁと普段見たことのないふわっとした表情で言い出して心配になる。どこか生きてる心地がしないというかこんなAさん見たことないねんけど…。

｢まぁ一旦目覚ましに風呂入るわ…｣
｢ぜひそうしてください｣

｢ほんまごめんな〜｣とまだ夢見心地でひらひらと手を振るAさんに小さく手を振り返し部屋を後にする。
その後夜飯に顔を出したAさんはトントンさんに寝過ぎやと怒られ大先生とロボロさんからは心配されるというコンボをかましていた。いつも通りちょけていたし大したことないやろとAさんの顔を見て妙に安心してしまった。