三話 ページ5
カエデ「さて…と。」
もしもさっき言っていたことが本当だとしたら、私は恐らく5分後には死ぬ。
だって…だって私は水泳はもちろんのこと運動が全くできないからだ。
この部屋はかなり天井が高いため、半分となったら5分で死ぬだろう。
あともう一つ確認しなければならないことがある。
カエデ「えーっと…わ、このドア引くんじゃん。」
引いて開けるドアだと…ドアの半分程水が流れてきたところで水圧で開かなくなる。
満タンになるまで10分とは言っていたが…実質脱出するまでにかけられる時間は多く見積もっても4分。
カエデ「随分と意地悪な犯人さんだね…数々のデスゲームをやって来た私じゃなかったら気付かないよ。」
手始めに机の引き出しを開けてみる
カエデ「って…鍵あるじゃん。」
赤いカギを見つけた。
カエデ「ドア開くかな?」
既に水は50cmに到達しそうだった。
カエデ「なかなか進めないな…」
赤いカギを試してみるがまぁ開かない。
カエデ「うーん…ほかのカギを探さないと…」
もう一度部屋を見渡すと、壁に下げられた紙やすりが目に留まった。
カエデ「まさか…ね…」
そう思ってカギを見ると先の方が削れて緑色になっている。
カエデ「またデスゲームの経験が役に立つとはね…!」
私は紙やすりでカギを削って緑色のカギを入手した。
カエデ「よ、よし…!これで…!」
私はかなり深くなった水の中を歩いて行く。
カエデ「あ、入った!」
まだ扉の半分まではギリギリ水が来ていないため、なんとか開けることができそうだ。
カエデ「ふんぬぅ…!ひーらーけー!」
過去最大の力を出して部屋の外に出ることができた。
火事場の馬鹿力だ。
そうして私は部屋の外へと進んでいった。
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