甘い、甘い一時 ページ3
*
ヤンデレ注意というやつです
***
「……ねぇ、Aくん。」
彼女の紅羽と下校中、不意に話しかけられた。
「ん？」
「昨日、一緒に歩いてた人って誰？」
「昨日？あー……ちょっと待ってろ、思い出す。」
昨日のことを思い出し……そうだ、昨日は……
「姉ちゃん！昨日姉ちゃんと一緒に買い物行ってたんだよな。」
「そうなんだ、お姉さん……ふーん。」
楓は複雑そうな顔をして考え込む素振りを見せる。
「……嫉妬か？」
「っ、」
俺の言葉で楓は顔を真っ赤にして目を逸らす。
……ははーん、これは可愛いところが見えたな。
「仕方ない、じゃん……不安になるし……」
「可愛いぞ、楓。」
「うるさい、です……！」
赤く染った頬に手を当てて怒ったように言葉を返すが、正直全く怖くない。
「それに……そんなに紛らわしい事しないでよ……！あーあ、こんな勘違いするなんて……」
「俺は嬉しかったぞ？楓が嫉妬してくれて。」
「……本当？」
不安そうな顔で楓はこちらを見上げる。
嫌われたと思っているのだろうか？そんな訳ないのに。
「こんな嘘つかねぇよ。」
「そっか、そうだよね……じゃあ、」
「これからも、続けるからね」という言葉に少し違和感を感じ、首を傾げる。
「……？Aくん、どうしたの？」
「いや……嫉妬し続けるって……もちろん嫉妬されるのは嬉しいぞ？だが、嫉妬し続けるって、大変だろ。」
「ん？あ、えっと、ごめんね。続けるのは嫉妬その物じゃなくて。」
慌てた様子で訂正する楓を微笑ましい目で見ていたが、続いた言葉を認識すると俺は思考が固まった。
「Aくんに近付く女は全員、私が排除するから、ね。」
「……は？」
聞こえた言葉が信じられなくて、俺は足を止めて楓を見つめる。
俺が止まったことに気づいた楓は戸惑ったように俺を見つめ返した。
「Aくん、どうしたの？」
「排除、って……」
「あ、ごめんね、分かりずらかったよね。」
頬を真っ赤にした楓は照れたように髪を指に巻き付けたり目を逸らしたりしながら続けて言った。
「排除って言うのは、この世からの排除……ううん、まだ分かりにくいよね。殺したんだよ。」
「な、に言ってんだよお前っ！！」
「え？」
俺が楓の肩を掴むと、彼女は驚いたように目を見開いた。
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こちら水バイキングとなっております(プロフ) - かわいくてすきです (4月7日 14時) (
レス) @page5 id: b9208aa7ea (このIDを非表示/違反報告)
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