X.Y.Z.【松田陣平】

＊19_高校編事件 ページ20

｢今日、委員会サボるの？！珍しい｣
｢萩原も今日暇？一緒に帰ろーよ｣
｢それはいいけど、告白はちゃんと断らないと引きずられると思うけどなぁ｣


うーん、告白の返事って自分から聞きにくるかな。相手から返ってこないということは望みないってことだと思ってもらっていいんだけど。

今朝、登校中。

萩原に委員会をサボることを言うと大変驚かれた。まあ、無遅刻無欠席で委員会とかもちゃんとやるタイプの私だからなぁ。でも、致し方が無い。興味無いやつは興味無いやつなんだ。



｢松田SPがいるので大丈夫です、なんて！｣



松田強いし、差し歯になったときは爆笑したけど。
私たち3人は教室で今日の放課後の打ち合わせを始めたのであった。



・



放課後。

萩原はちょっくら提出物出してくるーっと言っていたのと、松田も先生に呼ばれているよ、と他の生徒に言われていたから、私ひとり、教室で2人を待っていた。


ところだが、とても最悪な事態が起きた。
例の男子が声をかけてきたのだ。


｢Aさん、委員会は？｣
｢今日ちょっと家の用事があって帰らなきゃ行けなくなったの。先生には伝えてるから、会議は任せるね。ごめんね｣


そう言ってまた携帯に目を向けようとしたら、まだ会話は終わってなく、

｢そっか、そう言えば松田くん。さっき理科室で喧嘩売られてたよ。｣
｢通りで遅いと思った｣
｢止めに行った方が良くない？女の子巻き込まれてたかも｣
｢女の子……？｣



松田が喧嘩してるのなんて日常茶飯事だし、松田なら基本大丈夫だから、戻ってくるのを待とう、なんて思っていた。女の子が巻き込まれている？それは、緊急事態なのでは。


どういう状況かもわからない、けど女の子が危険なのなら助けを呼んだ方がいいのかもしれない。一先ず、頼れるもう1人の幼馴染萩原に連絡をした。


(件名)緊急事態 第1理科室

松田が喧嘩。女の子巻き込まれてるかもだから様子みてくるヘルプ。





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