十七. ページ17
真っ暗闇の中。
そこにただ一人佇む少女がいた。
少女は間違いなく芹雫だ。
芹雫は光のない瞳で辺りを見渡す。
すると、楽しそうに騒いだり、はしゃいだりしている人間達が見えた。
芹雫は目に光が戻り、嬉しそうに光のもとへ駆け寄ろうとした。
が、しかし。
黒いナニかが芹雫の身体中に巻き付き、束縛した。
「なにこれっ!?離して…!!」
喘ぎ苦しみながら、芹雫は黒いナニかを解こうと必死になる。
しかしその時……
別の少女の声がこの暗闇に木霊した。
ー『そっちに行っちゃダメ』ー
「…えっ…」
芹雫は、一瞬だけだが力を弱めてしまった。
黒いナニかはそれを狙ってたかのように、抵抗しなくなった芹雫を、この暗闇より暗い場所に勢い良く引きずり込む。
芹雫の意識はそこで戻された……。
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作者名:雪女神 | 作者ホームページ:赤朱緋紅青蒼碧緑翠翆碧藤紫菫桃桜
作成日時:2018年4月22日 1時