第２１話【過去】 ページ23
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両親が交通事故で亡き者となった。
ずっと支えだった両親を失い、途方にくれていた。
聞けば、あの事故が環境によるものではなく、人によるものだったらしい。
犯人はその場で捕まり、事故を起こした理由を聞くと、「目の前でイチャイチャされてたのがムカついた」らしい。
沸々と怒りが沸いてくるのを感じた。
急いでその場に行き、まだ犯人がいたので思いっきり殴った後に蹴ってやった。
きっと憎悪を含んだ目をしていたんだろうね……。
犯人は怯えていたよ……ハハッ。
それから、本当の地獄が始まった。
自分で言うのもなんだけど、私は昔から頭が良く、いつも秀才だ、天才だ、と言われていた。
誰も褒めてくれなかった。
秀才だから当たり前。天才だから当たり前。
そんな言葉ばかりだった。
当時のバカな私は、その肩書きに縛られ、ずっと秀才・天才でいようと思っていた。
だけどいくら天才と言えど、努力を怠れば落ちる。
だから私は必死に努力して、天才のままでいようと思った。
けどどんなに努力したって、やっぱり誰も褒めてくれやしなかった。
それが何回も続く度、私はだんだん自分が天才でいようとしている事がバカバカしく思えて来た。
耐えきれなくなる前に、私はE組へ落としてもらおうと理事長室に行くことにした。
E組に落として欲しいと、理由も加えて理事長に伝えると
「貴女のような者は、なるべくあちら側に送りたくはないのですが……」
とか言いながら、渋々OKしてくれた。
この事は学秀に後々伝わってしまったらしい。
まぁ、どうでもいいけど。
そこからが、私の暗殺生活の始まりだった。
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作者名：雪女神 | 作成日時：2018年9月8日 20時
