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部活が終わったある日、２年の切原赤也は帰りの支度を済ませて急いで校門へ向かう。
「わりぃ！ 待った…よな？」
「ううん、大丈夫。私もさっき来たし…帰ろう？」
「お、おう…」
彼が今話している相手は、３年の栗原亜美。赤也の従姉だ。
「部活、長引いちゃったの？」
「あぁ、まぁな…」
亜美が顔を近づけて話すと、赤也が頬を人差し指の先で掻きながら答えた。頬が少し赤い。
赤也はどうやら従姉の亜美に恋をしているようだ。
「赤也、大丈夫？」
「え、な、何が？」
「さっきから返事が曖昧だったから…」
困った表情で赤也の顔を覗き込む。
「へ、平気だって…」
そっぽを向いたまま、赤也は答えた。
「そう？ じゃあよかった」
いつもと変わらぬ赤也に、安心して微笑んだ。
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作者名：雪女神 | 作成日時：2018年8月19日 14時
