風磨先輩、結婚しましょう

6 ページ7

.



『風磨先輩！！生きてますか！！』


「お前うるっさ…頭に響くから静かにしてろ」



風磨先輩の家に着いて、中島先輩と交代して、部屋に上がり込んだはいいももの…



『あれ…なんか思ってたのと違う…』


「なにを想像してたんだよお前は」


なんか…うん。

思った以上に元気だった。


いや、いいことなんだけど。



『なんか…もっとこう、看病イベントって高熱の風磨先輩が甘えてくれるんじゃないんですか』

「別に、勝手に中島が呼んだだけだし、お前呼ぶほど大げさな話ではなかったんだけど」


『とかいって素直に私を家にあげるところがツンデレですよね。そういうところ好きです。結婚したら毎日お家にいますよ、だから結婚しましょう？』


…なーんてプロポーズも、簡単にかわされてしまう。



「はいはい来世でな」

『もー、来世はないんですよーだ』



とりあえず通常営業出来てるけど、いつもより声は枯れてるし、やっぱり熱出てるからだるそうだし。


『体調は大丈夫ですか？ご飯とか食べれそうです？』

「んー、食欲はそんなねぇわ」



そうだよねえ。

でも、食べないと栄養取れないし、なにかしら食べてもらわないと。


『一応ゼリーとかも買ってきたんですけど…あ、私がなにか作りましょうか？』


「え、お前が作った飯とか怖くて食えねえんだけど」

『え、ひどい！』



下心なしに普通に作ってあげようとしたんだけど！


「うそうそ。笑 がっつりは食えねぇわ、ゼリーちょーだい」

『はーい…』


貰ったプラスチックのスプーンの袋を破って、ゼリーの蓋を開けて風磨先輩に渡そうとしたんだけど、なぜか受け取ってもらえない。



『なんですか、食べたくないんですか？』


なんて聞くと、衝撃の言葉が返ってきた。








「食わせてくれねぇの？」









『…はい？』

7→←5

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す