風磨先輩、結婚しましょう

Epilogue ページ40

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あれから私の家と風磨先輩の家に挨拶に行った。



お父さんは政略結婚なんてさせようとしてごめんなぁなんて泣いて謝ってたけど、実はその婚約がなければ風磨先輩とここまで発展することはなかったんだろうから逆に感謝したい。


あとお父さんが風磨先輩の男気に惚れちゃってなんか仲良しになってた。




風磨先輩のおうちに行った時は案の定びっくりされた。



そりゃあそうだよね、まさか可愛い息子が18歳なってからすぐ結婚するなんて思ってなかっただろうし。


申し訳ないなと思いつつも事情を話したら風磨を選んでくれてありがとね、なんて風磨先輩とそっくりの笑みで言われるもんだから感激した。


まだ子供の私を快く歓迎してくれる優しさは、風磨先輩にしっかり遺伝してるな、なんて思ったり。


ちなみに結婚に伴って弟くんと妹ちゃんが出来ることになって一人っ子の私としてはとても嬉しい。

2人とも懐いてくれて風磨先輩が俺には懐かないのに…なんて落ち込んでた、ちょっと可愛かった。



聡に話した時はもう泣きついておめでとうって言われた。


いつも結婚の悩みを相談できるのは聡だけだったから私も本当に感謝してる、ありがとう、聡もいい相手見つけてね。



…結婚式のスピーチは俺が絶対する！って意気込んでたけど、中島先輩に先に頼んじゃった、ごめん。


中島先輩も話を聞いた時はびっくりしてたけど祝福してくれた。


ちなみに中島先輩のデートの案がなかったら私たちこんな近づいてなかったかもです、感謝してますのでスピーチよろしくお願いします。



そして今日は3月7日。


風磨先輩の誕生日であり、なんと高校の卒業式だったのだ。


式を終えた風磨先輩の元に行く。


『風磨先輩、卒業おめでとうございます』

と言うと風磨先輩は笑顔でありがとうと言った。


『そして…』


私は、いつしかの決まり文句を口にした。



『風磨先輩、結婚しましょう』



それを聞いた時風磨先輩はくすっと笑った。



「Aみたいなストーカーと結婚できるのは俺しかいないもんな、来世なんて待ってられねぇわ。」


2人はそっと、静かで熱いキスを交わす。



…命短し恋せよ少女。


朱き唇 褪せぬ間に 熱き血潮の 冷えぬ間に
明日の月日は ないものを



少女でいる時は短いのです。


だから、心の中の気持ちを思いっきり叫んでしまおう。


きっと、貴方の恋は紡がれる。




風磨先輩、結婚しましょう______End

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