流２ ページ45
成長過程で剣持の趣味というか私情も混じった育成をされたが明るく元気な性格になり容姿も教養も申し分ない程に
剣持に構われ信者からも�狷段未併匐´瓩箸靴乍�り上げられたが傲慢に育たなかったのは剣持の努力の末と言えるだろう
そしてある夜、外の空気が吸いたくなったAは教団内の庭から空を眺めていた
すると塀で隠れた空が明るく光り遠く「ﾄﾞｫﾝ!!ﾄﾞｫﾝ!!(花火音)」と大きな音が響いた
人生で初めて聞いた外界から響く轟音に『まさか、危ない何か⁉』と慌てて走る
建物内に逃げ込んで気付いたが、教団の施設は外の音が聞こえない造りで窓から見える空は光っているのに轟音は聞こえなかった
音が聞こえなくなって少し心が落ち着いてきたのでゆっくり部屋に足を進めあの轟音が何なのかを考える
しかし、花火を知らないAが考えても分かる筈も無く諦めて後日、剣持に聞くことに
一緒に朝食をとっている時に昨晩の事を尋ねてみると勢いよく立ち上がり顔を掴んできた
無理やり目を合わせる様に顔を上げられると
剣「轟音は忘れて、外の事を考えない約束したよね。何も心配することは無いから」
剣持の瞳が渦を巻き沈んでいく様で段々とAの意識は微睡んでいった
気を失ったのを確認すると信者を呼んで外で花火大会が行われる事を知り期間中はAを建物の外に出さない様に言い付ける
横に寝かされたAが目を覚ましたのは昼前で昼食を食べた後勉強をして剣持とお話をして時間を潰す
剣持の洗脳で昨夜の事を忘れてしまったAは何時もと変わらない様に過ごし就寝
信者の人が常に一緒に居る理由を聞いても躱されて教えて貰えないまま時間が過ぎていき
数日後、建物内を歩いていた新規の信者が「花火大会最終日かぁ...行きたかったなあ」と愚痴を零すと偶然曲がり角から出て来たAが質問する
新規信者は剣持の「何も言うな」条例をしらないので花火大会の事を細かく話してしまう
知らない世界の話に興味を持ってしまったAは信者に「連れて行って」と頼み夜中にこっそり抜け出して花火大会を見に行ってしまう
監視の人もいい子のAが窓から逃走を図るとは思っておらず簡単に脱出して外の世界に初めて触れるきっかけになる
教団の人から「外はとても危ない」と信じ込まされていたのでそれ程危ない物ではないと知った時に騙された感覚陥った
花火を見終わったら教団施設に帰り翌朝、剣持に言い出してしまう
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作者名：黒梟 | 作成日時：2023年1月8日 23時
