検索窓
今日:9 hit、昨日:3 hit、合計:181,524 hit

第35夜 ページ35

あまりの衝撃に時透が握っていた日輪刀を落とす。


「涼雅さんが……消えた?」


朝霧が拐かされた翌日。
伊黒と時透が柱稽古を行っている最中に、胡蝶は、急いだ様子でやってきた。

胡蝶の口から告げられたのは光柱・朝霧涼雅の消息が途絶えた事であった。

「屋敷には戦った痕跡があったそうです。」
「朝霧は柱の中でも精鋭だ。一介の鬼にはそう簡単には負けないだろう。そうなると…」
「上弦の鬼、もしくは鬼舞辻無惨だと考えていいでしょう。」

朝霧が拐かされたと気が付いたのは、稽古を付けてもらうのに朝霧邸を訪問した炭治郎であった。

誤魔化されており、特定はできなかったが朝霧以外の匂いがしたことなどから、屋敷中を探しても居なかったことを不審に思った炭治郎が直ぐに蝶屋敷へと駆け込んだのだ。


不安が波紋のように広がっていく。

もしも、右腕を切られたら死ぬ事がバレて殺されてしまったら?
もしも、鬼舞辻無惨に取り込まれてしまったら?

そんなもしもの考えが次々と浮かび、考えたくもない未来が、3人の眼前にチラついていた。



最悪の未来が。



「この事を知っている人間はどれくらいいますか?」
「他には御館様と、柱のみです。炭治郎君にも口止めをさせています。今、これが外部に漏れれば、せっかく整えてきた統制が崩れかねないとの判断です。」
「そ、んな……」

それは、救出は許されていないことを意味する。

安否も確認出来ない今、そして、御館様が危篤状態にある今、柱達にとっては苦しい時となっていた。

その場は耐えられる空気ではなく、2人の柱稽古は中断され、各自屋敷へと戻った。


「朝霧、どうか無事であってくれ…。」

第36夜→←第34夜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (214 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
416人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

天麩羅 - わわわ更新されてるぅぅううう!! (2020年3月15日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - わぁーーーぁああああ!面白いぃぃぃぃいいいい!更新頑張って下さいぃいい!! (2020年3月14日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - いおりさん» ありがとうございます。そのようなお言葉本当に嬉しい限りです。 (2020年2月1日 22時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
いおり - めっちゃどタイプの小説きたーーーっ、これからも期待して待ってます。更新頑張ってください (2020年1月12日 14時) (レス) id: bce55b4438 (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - mo4さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年1月12日 13時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:小坂谷 真夜 | 作者ホームページ:@lotus_1022  
作成日時:2019年9月9日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。