第1夜 ページ1
「実弥、その辺にしておけ。」
裁判の最中、物騒な言葉を後輩にかけた風柱__不死川実弥__に声をかける者が一人。
透き通るような声。
綺麗な黒髪。
金色に光る双眼。
彼の手に握られているのは、
月のような光を放っている日輪刀。
美男と言う言葉が当てはまるであろうその人は冨岡同様、庭の離れたところに1人、立ち尽くしていた。
「あの人、は?」
裁判にかけられている張本人__竈門炭治郎__のその言葉でその場にいた者全てが彼へと視線を移す。
「彼の名は、朝霧涼雅。彼が一体なんの呼吸を使うのか、誰も知らないんですよ。」
蟲柱__胡蝶しのぶ__はにこやかとしながら彼の名を告げる。
その時、周りからほのかな悲しみの匂いがしたように炭治郎は感じたが、それ以上に、彼に目を奪われていた。
「そろそろ御館様がお見えになられる。」
刀を鞘に仕舞う動作は、なんとも軽やかで、且つ素早く、男も女も関係なく、見とれてしまうのではないかと思わせるものであった。
「朝霧さん、相変わらずクールでカッコイイわぁ!!」
「暫く見ねぇと思ったら。派手な登場だなぁ、おい。」
「うむ!朝霧殿も元気そうで何よりである!」
柱達は各々の反応を彼にみせる。
「涼雅さんッ!!」
「ほぉ、朝霧か。久しぶりに見たぞ。長期任務だと聞いていたがもう片をつけてきたのか?長期任務だと思うと随分と早い帰還に感じられるが。」
「また時が一刻と近付いているのか、南無…。」
しかし、どれも距離があった。
皆、彼から一歩引いて声をかけている。
炭治郎が違和感を感じるのには充分であった。
「あのっ……」
声をかけようとしたときだった。
「「御館様のお成りです」」
可愛らしいとも言える二つの声が庭に響く。
「よく来たね、私の可愛い
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天麩羅 - わわわ更新されてるぅぅううう!! (2020年3月15日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - わぁーーーぁああああ!面白いぃぃぃぃいいいい!更新頑張って下さいぃいい!! (2020年3月14日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - いおりさん» ありがとうございます。そのようなお言葉本当に嬉しい限りです。 (2020年2月1日 22時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
いおり - めっちゃどタイプの小説きたーーーっ、これからも期待して待ってます。更新頑張ってください (2020年1月12日 14時) (レス) id: bce55b4438 (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - mo4さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年1月12日 13時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小坂谷 真夜 | 作者ホームページ:@lotus_1022
作成日時:2019年9月9日 22時