検索窓
今日:1 hit、昨日:8 hit、合計:181,496 hit

第8夜 ページ8

「小芭内に見られてしまった。」

夜。
月光が差し込む一室に朝霧は寝かされていた。
至る所に厚かましいくらいの包帯が巻かれており、傍には鎮痛剤が水と共に置かれている。

襖越しには胡蝶が座っており、朝霧は痛みに耐えられず寝たままだが、襖越しの胡蝶と会話をしていた。

「朝霧さん、いつかは皆さんにも話さなければなりません。私に打ち明けた時のように。伊黒さんの場合、それが今だっただけなのではないでしょうか?」


考え込む。
朝霧はふと胡蝶に己の秘密を打ち明かした時の事を浮べた。

あの時はどうしようもなかったのだ。
誰かには打ち明けなければ自分は生きながらえることは出来ない。
朝霧は誰かの手助けなしでは生きることは不可能な体であった。
そんな時、見つけたのが医学に長けている胡蝶だった。
ただそれだけの話であった。


「しかし、このことは簡単に口にしてはいけない。」
「ええ、ダメです。外部に漏れれば、世間を揺るがしかねません。それに、このことが鬼に知れ渡れば、必ず、貴方は鬼舞辻無惨に狙われます。もしかしたら死に際の上弦が情報を送っていたとしたら、既に貴方は危険な状況です。」



柱と言えど、上弦を何とか仕留められる、言ってしまえば皆その程度の実力であった。

軽々しく鬼舞辻など殺せない。

もし、鬼舞辻が朝霧を求め、襲撃してきたら?

朝霧は間違いなく、捕らえられてしまう。
もしかすれば喰われてしまうかもやしれない。


「話す、しかないのか。」


そう言って彼の金色の双眼はそっと仕舞われた。

第9夜→←第7夜。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (214 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
416人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

天麩羅 - わわわ更新されてるぅぅううう!! (2020年3月15日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - わぁーーーぁああああ!面白いぃぃぃぃいいいい!更新頑張って下さいぃいい!! (2020年3月14日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - いおりさん» ありがとうございます。そのようなお言葉本当に嬉しい限りです。 (2020年2月1日 22時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
いおり - めっちゃどタイプの小説きたーーーっ、これからも期待して待ってます。更新頑張ってください (2020年1月12日 14時) (レス) id: bce55b4438 (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - mo4さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年1月12日 13時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:小坂谷 真夜 | 作者ホームページ:@lotus_1022  
作成日時:2019年9月9日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。