3話 ページ4
それからさらに数週間が経った、
その頃にはもうAはほぼ普通に喋れるようになった。
俺は相変わらずクイナに勝負を挑んで…負けた。
だが、毎回負けた後はAに手当てしてもらうのを言い訳に、いつも一緒に話すのが日課になっていた。
A『ゾロ、お疲れ様！
今日もかっこ良かったよ！』
だが俺はAがいつも一人で練習している事も努力家だと言う事も知っている。
そしていつも練習の合間に俺の手当てや話しに付き合わせるのは迷惑じゃないか
って思ってしまう。
だから一回聞いた事がある。
そしたらAは
A『迷惑じゃないよ、だってゾロのおかげでほぼ普通に話せるようになったんだよ？だから、いつも感謝してるし、それに…ゾロと話すと楽しいから！』
と笑って言ってきたから、Aが楽しいならって都合のいい解釈をしてきた。
そう言えばなんでAはコミュ症なんだ？
先生が義理の親だったら、産み親は何処にいるんだ？
それにたまに悲しそうに笑うのは
Aの過去と関係するのだろうか？
考えれば考える程疑問が多くなる。
気になるが、聞いたら嫌われるだろうな。
ん？
なんで俺はAに嫌われたくねぇ
って思ったんだ？
この気持ちがわからねぇ。
ゾロ「そう言えばお前なんでコミュ症なんだ？」
気が付いたら俺はそうAに聞いてた。
そしてAはまた眉毛を下げ、首をてこんと斜めに傾き、少し困ったように笑って言った。
俺はこの時Aに惚れたって事に気づくべきだった。
……………………
Aside
いつも通りにゾロのケガの手当てをしていたら、
ゾロに
ゾロ「そう言えばお前なんでコミュ症なんだ？
…言いたくねぇなら別にいいが」
と聞かれた。
直ぐに答えることが出来なかった。
だって理由を言ったら嫌われると思ったから…
それが怖くて言いたくなかった。
でもゾロだったら、大丈夫なんじゃないかな
って思ってしまった。
ただの私の願望なのに……
A『ううん、言うよ』
この時私がゾロへの気持ちを認めていたら、あんな事にはならなかったのかな…なんて。
………ｷﾘﾄﾘ………
作者です。
ちょっと補充？です！
夢主ちゃんがコミュ症なのはゾロが初めてコウシロイ(先生)と会ったときにちらっと聞いたからです。
夢主ちゃんがゾロの手当てのとき話してた内容は今後番外編で書く(予定)です。
作者の澪より
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作者名：澪 | 作成日時：2021年5月22日 23時
