7.高校生 ページ7
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＿＿＿2017.冬《わがまま》
約1年ぶりのボウの部屋。
相変わらず汚いしアニメグッツはそのまま。
変わったのは、私たちだけか。ってな。
ボウが作ってくれたココア。
今まで飲んだココアの中で1番美味しかったはずやのに、1番苦かった。1番甘かった。
恋は自分をわがままにさせる。
わがままな味のココアを見て、そう思った。
汐恩「せや、祥生でも呼ぶ？」
ボウは私の横にある自分のスマホを取ろうと手を伸ばした。
『いや、2人がええ。』
ココアを飲んでわがままな気分の私は少しだけボウを困らせる。得意技やねん。
思わず、ボウの手を掴んだ。
汐恩「うわっ」
バランスを崩したボウが、私の上に乗るようになる。
顔と顔の距離、10センチくらい。
ドキドキとなる心臓はきっと、私だけ。
汐恩「アホ、危ないねん」
コツンと私の頭をつつく。
その仕草にも私の顔は熱くなってしまう。
無意識に、その手をぎゅっと握った。
『不安やねん、ボウがおらんなりそうで』
汐恩「…どっこも行かんわ」
『行ってるやん、行ってる、やん』
困ったような顔をして、
泣いている私の涙をあいている方の手で拭う。
そんな小さな優しさが好きやった。
自分から握ったボウの片手をほどき、
顔と顔を離れさせる。
『つらいねん』
汐恩「ん、ごめん？」
『うん、ごちそうさま』
ボウの部屋を出る。
追いかけては来ない。それもきっと、当たり前。
ありがとう、好きやった。
涙はとまらない。
拭いてくれる人もおらんくせに。
『…もしもし？祥生？』
祥生「え、泣いてるん？」
『…うん。もう、ボウのこと諦める』
祥生「まだ諦めてなかったんかい笑」
『…うるさい』
祥生「今どこ？行くわ」
『え？でも遊んでるんやろ？申し訳な、』
祥生「今更申し訳ないとかないわ。行くで」
いつも、甘えてばかりやな。祥生に。
祥生が合格した専門学校は、東京らしい。
きっと、なかなか会えへんくなる。
それまでに自立して、ボウのことは忘れる。
そう決めた、この新しい年の始まりやった。
結局、
この日から何となく気まずくて、
仲直りしたのに、卒業まで話すことは無かった。
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高校生 end＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
NXT 大学生＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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^^(プロフ) - このストーリー大好きです😭💞続き楽しみにしてます🙇♀️🙇♀️🙇♀️ (2022年2月14日 5時) (
レス) @page10 id: feebfdcf28 (このIDを非表示/違反報告)
ミイ(プロフ) - 小森さん» ありがとうございます！更新しますね！！ (2021年10月14日 23時) (レス) id: beccf8bfba (このIDを非表示/違反報告)
小森(プロフ) - このお話本当に大好きです。続きを楽しみにしています！ (2021年10月13日 3時) (レス) id: ef7b8555f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミイ | 作成日時：2021年9月19日 20時
