4.高校生 ページ4
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＿＿＿＿2016.秋《俺も大人になったってことや》
『スタバの新作、メイプルらしいで。行こや』
汐恩「お前受験生ちゃうかったっけ？俺とそんなもん行っててええん。」
『あんたもやろ。私はスタバで勉強してんねん』
汐恩「俺は勉強はええわ。」
とぼとぼと歩く。
本当はもっと早く歩けるけど、ボウと少しでも長くいたくて、歩くのが遅いふりをする。
小学校から数えたら12年目の私の技。
『で、行くん、行かへんの』
汐恩「甘いの好きやないねん、メイプルとか甘すぎるわ」
『え？好きやろ、甘いの』
汐恩「俺も大人になったってことや」
うそつけ、昼休みに甘いココア飲んでるやろ。見てないとでも思ってるん？
ああ、遠回しに断ってんねんな。分かる。
祥生の家まであと少し。
涙が出てきそうになるのをグッと堪える。
橋本さんに悪いから、私と行かへんのやろ。
そう言えたら楽やけど、
普通に「そやで」とか言いそうで怖い。
ボウは優しいから、橋本さんに気も使うんやろ。
私にも気使って、下手な嘘つくんやろ。
ほら、私頭ええやろ？分かるねん、なんでも。
私にバレん嘘なんかないで、
橋本さんよりも知ってるんやからな、ボウのこと
嫌や、こんなん。
橋本さんが悪くないのも知ってるのに
結局そんな考えを抱いて自分が嫌になる。
「鶴房って橋本さんと付き合ってるん？」
「鶴房と橋本さんいい感じってホンマ？」
ボウと仲がいいからって私に聞いてくるクラスのみんな。
…知るかそんなん
こんなに大勢に聞かれたら私だってさすがに察する。ボウのばか。恋愛には興味ないって言ってたくせに。
『付き合われへんやろ、ボウなんかが橋本さんと！知らんけど』
『えー、そうでも無いんちゃう。知らんけど』
知らんけど、つけたら許されると思ってるから、やんわりと否定するけど
「えーでも、昨日イオンで見たで」
「朝話してたで、仲良さそうやったわ」
余計に深い傷を負うから、しらんの3文字で突き通そうと決めたこの頃。
祥生「やからって俺を誘うなよ」
『ええやん、私の友達の中で1番暇そうやから』
祥生「うるさいわ」
1人でスタバに行く気にもなれず、祥生を誘う
チョップが飛んできたけど、痛くない
今は心の方が痛いから
甘党の私にも、メイプルはかなり甘かった
ボウが飲んだら、甘いやら怪獣やらうるさかったやろ。
やから、一緒にこんでよかってん。
うん、ええねん……
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^^(プロフ) - このストーリー大好きです😭💞続き楽しみにしてます🙇♀️🙇♀️🙇♀️ (2022年2月14日 5時) (
レス) @page10 id: feebfdcf28 (このIDを非表示/違反報告)
ミイ(プロフ) - 小森さん» ありがとうございます！更新しますね！！ (2021年10月14日 23時) (レス) id: beccf8bfba (このIDを非表示/違反報告)
小森(プロフ) - このお話本当に大好きです。続きを楽しみにしています！ (2021年10月13日 3時) (レス) id: ef7b8555f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミイ | 作成日時：2021年9月19日 20時
