この世界の人達は強引すぎる6【名探偵コナン】

FILE273：緑色のストラップ ページ31

「そうですか？それじゃあ…」



沖矢さんは袖を少し捲るとダーツの矢を構えた。



『真ん中行っちゃって下さい！』


「真ん中ですか」


『やっぱり沖矢さんでも難しいですか？』


「フッ、いや。そんな事はないさ。当ててみせるさ」



沖矢さんはそう言うとスッ片目を開けダーツの矢を投げた。
矢は吸い込まれる様に真ん中に刺さった。



「うわー！すげぇ！」


「予告してダブルブルに刺さる人初めて見たー！」


周りのお客さんが沖矢さんを見て歓声を上げた。


『お、沖矢さん凄い…！』


「Aさんが期待してくれたんでね」



また片目を開けると緑色の目と目が合った。



「おめでとうございます！キーホルダー二つ選んで下さい！」


『沖矢さん何にします？』


「私は何でも構いませんよ」


『んー…あ！じゃあ私はこれで！』



そう言って私は緑色のキーホルダーを選んだ。



「その色で良いんですか？」


『はい！これが良いです！』


「…じゃあ私はこれで」


そう言うと沖矢さんはピンク色のキーホルダーを選んだ。
『沖矢さんこそその色で良いんですか？』


「くすっ…ええ。これが良いんです」


『沖矢さん私と同じこと言ってる！』


「フッ」


『んん、少し喉渇いちゃいましたね』


「それなら飲み物買って来ますね。何か飲みたいものありますか？」


『え！いいんですか？それじゃあレモンティーでお願いします！無かったら何でも良いです！』


「ああ、分かった。それでは買って来るのでここで待っていて下さいね」


『はい！分かりました！』



沖矢さんはそう言うと飲み物を買いに行った。
私はというと、ベンチに腰掛けて少し休む。



『ふー…ふふっ』



私は先程ゲットした緑色のストラップを見ながらニヤニヤしていた。

この色を選んだのは赤井さんの目の色と少し似ていたから。

まあこのストラップの色は少し明るいんだけどね。



「ねーねーお姉さん一人？俺達と遊ばない？」


「一人じゃ暇でしょ？」




うわ、なんか来た。
なんか俺達イケメンだろ？っていうオーラが滲み出てるんだけど。

FILE274：ナンパ野郎→←FILE272：トリプルリング

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す