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FILE245:コーヒーの味 ページ3

『ん…』



目が覚めると部屋の中は真っ暗だった。
スマホを探し出し時間を確認すると夜の9時を回っていた。



『あー…寝ちゃったのか…』


結構泣いちゃったし、きっと疲れてたんだろうな。
ぐぅ〜とお腹が鳴る音が静かな部屋に響いた。


『そう言えばお昼も食べてなかったな…』



何か食べるものあるかな。


部屋から出てキッチンへ行くとカレーの良い匂いがしていた。


電気を付けると、テーブルの上に紙が置いてあった事に気が付き、見てみるとその紙には「カレーを温めて食べてくれ」というメッセージが書いてあった。

『赤井さん…ありがとう』



私はカレーを温めて食べた。
食器を洗っていたら赤井さんがキッチンに入って来た。



「ああ、起きて来たのか。もう大丈夫か?」


『あ、はい!大丈夫です!カレー美味しかったです!』


「ふ、それは良かった」


「コーヒーでも飲むか?眠れないんだろ?」



そう言いながらキッチンに入って来てコーヒーを淹れる準備をし出した。



『え、でもコーヒーってかえって眠くなくなるんじゃ』


「いや、飲み過ぎると逆に眠くなるんだ」


『へぇ〜…』



そうなんだ。全然知らなかった。



『あれ?でも私そんなに沢山飲めませんよ?』


「…気にするな。気兼ねなく飲んでくれ」


『え?あ、はい』





















赤井side

「はぁ…少しは警戒して欲しいものだ」



スースーと眠る彼女の顔は穏やかだ。
彼女はコーヒーを飲んだ後すぐに眠った。


飲み終わった食器を片付けて俺は彼女を寝室へと運んだ。
ベッドに寝かせて俺は静かに部屋から出た。


俺は彼女のコーヒーに睡眠薬を入れた。
そして彼女は俺が盛ったとは知らずに睡眠薬入りのコーヒーを飲んだ。


我ながら今の俺は最低な事をしたと思っている。


だが…


「…今はゆっくりと眠っていてくれ」




俺は彼女の部屋に背を向けて自分の部屋へと戻った。

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もちもちアイスクリーム(プロフ) - え、めっちゃ最高でした!! (4月8日 12時) (レス) @page50 id: aa5605d5a8 (このIDを非表示/違反報告)
なみ太郎(プロフ) - karionさん» コメントありがとうございます(^。^)次回作は安室さんです!いろんな案が出過ぎているので悩み中…。割とキャラが病んでる描写が好きなのでキャラ崩壊ありかもです。 (5月11日 6時) (レス) id: bce4419484 (このIDを非表示/違反報告)
karion(プロフ) - 面白かったです!自分飽きるのが早いので最後まで読むことが少ないんですけど久しぶりに最後まで楽しく読む事が出来ました!次回作も楽しみです‼︎ (2023年4月30日 13時) (レス) @page49 id: d59aca9a13 (このIDを非表示/違反報告)
なみ太郎(プロフ) - えくれあさん» ありがとうございます!最終回の終わり方は一話の時から決めてたのでやっとって感じです!次回作も頑張ります! (2022年5月1日 12時) (レス) id: 9f82d8cbd4 (このIDを非表示/違反報告)
えくれあ(プロフ) - 最後の終わり方いいですね〜!完結お疲れ様でした!次回作も頑張ってください、応援してます!ワクワクです笑 (2022年5月1日 0時) (レス) @page50 id: 1e601cb38a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なみ太郎 | 作成日時:2022年3月14日 14時

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